子供の名前
ここ10年程でしょうか。子供達の名前がおかしくなっています。先日、釣りに出かけた際、隣に小学校低学年の女の子が居て、名前が「レモン」でした。漢字はあるのかもしれませんが、自分のことを「レモン」と呼んでいました。初めは、名前であることに気付きませんでした。その他にも、「ニスモ」君とか、「ライト」君とか、聞いていて頭がおかしくなりそうな名前が氾濫しています。またここまで変な名前でなくても、響きが軽く、漢字がおかしい名前が多く、古くからある、厳かな名前、例えば義隆、義信などの名は消滅しかかっています。私の子供が通う幼稚園に行っても、子供達の名前を見て、唯々ため息が出て、こんな名をつける親の下で育つ子が、どれだけ日本を支えて行けるのだろうかと、日本の未来に大きな不安を感じます。 私の世代(昭和53年産まれ)前後でも、おかしな名前は存在します。身近な例を挙げるのは控えますが、NHKの記者に松本リニアと言う人が居ました。私より少し若いくらいです。更に今から1世紀ほど遡って、与謝野晶子も確かジュデルとか言う名前を子供に付けられていたと思います。しかし、つい最近までこういう人達は少数派でした。100人会えば、一人居る程度でした。しかし、今の子供達は100人中90人がおかしな名前です。本当に親の知的レベルの低下を感じざるを得ず、悲しいことだと思います。 昔の親達が子供達の命名に使った漢字は、「勝」、「幸」、「豊」、「仁」、「智」、「慈」、「志」などと、具体的になって欲しい人物像を描いた物が多かったと思います。しかし最近は「大」、「空」、「海」などと漠然と大きな物を扱っているなど、何が言いたいのかわからない物が多いと思われます。単に「海や空のように大きな子、自由な子」と言う程度の浅い意味しかなく、適当な名前と言わざるを得ません。余談ですが、「空」と言う漢字がよく好まれますが、この漢字はどちらかと言うと、マイナスな意味合いの方が大きいのです。空っぽ、空しい、空々しいなどのように、人格を現すのには、マイナスなイメージしかありません。そんなことも知らずに、大きい物の象徴だからと言うことで、こんな漢字を使われているのは、一重に親の無教養の現われです。非常に恥ずべきことです。 国家の品格は、国民の品格に起因すると思います。教養は国民の品格を作り上げる重要な要素です。その教養は、自らの子供につける名前に大きく反映されるものです。おかしな名前ばかり付けている、最近の親御さん達は、自分と我が子の品格を貶め、ひいては国家の品格を貶めていると言うことを自覚し反省するべきなのです。