和服
先月より近所の呉服屋で着付けの手ほどきを受けております。羽織袴を自分で着れず押入れにしまいっぱなしでもったいないと言う思いと、着たいときに手軽に着られないことへのもどかしさから、自分で着られるように習いに行くことにしました。襦袢、着物、袴、羽織まで着て履いて、畳むことまで出来るようになりました。お手入れに関しても、学びました。後は磨きをかけるため、練習を重ねるところです。3週間経ちますが、だいぶ綺麗に着られる様になって来ました。 よく考えると着物と言う物は本当に素晴らしいと思います。ボタンやフックなど一切が無く羽織った物を帯で締めるだけなので、ボタンが取れるという様な不良が起き難いのです。ボタンは着方が固定されてしまうのに対し、着物は帯の縛り方で締まり具合の微調整ができ、また違った着方も可能になります。和室が食事、寝起き、居間を兼用し自由度が非常に高いのと同じ様に、着物も非常に自由度の高い衣服になっていると思います。着付けを習い、和服が一層好きになりました 和服は帯をしっかり締めるため、自然と体が引き締まります。特に袴をはくと、背中が伸びてきます。気持ちの上で非常に引き締まります。服装の乱れは心の乱れといわれますが、将にその反対のことを体験した気がします。私も含め、現代の日本人は戦前世代の人達に比べてだいぶだらけている様に思いますが、その一因に今の日本人が着物を着なくなったことも関係あるのではと思いました。洋服では服を引き締めることが無いので、気持ちが引き締まらないのではないかと思います。ダボダボのズボンを下着が見えるまでずり下ろして歩く昨今の若者が実は心が引き締まっている...なんてことはまずありませんね。まあ、あくまで私の推測ではありますが、何かしら関係があるように思えてなりません。 いずれにしても、日本人でありながら和服が異文化になってしまっている今の日本は嘆かわしいと思います。最近は東レの開発したシルックと言う生地があり、安く洗濯可能で品質の良い着物も売られています。是非先人達が残してきた着物と言う文化を少しでも親しんでもらえるきっかけになればと思います。