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カテゴリ:数学・サイエンス
以前、分数の割算を面積で説明しました。
今回は、他の方法も探りながら、やはり面積に回帰していきたいと思います。 まずは、小数。 1/2=0.5のように、循環小数にならない分数で、小数の割算の筆算ができる子なら、またそれで納得できるのなら、分数を小数に置き換えて、割らせてみるのも方便でしょう。 ただ、分数の割算なのに、小数を持ってくるというのになんとなく忸怩たる思いがしますけれども。 別の方法を探ってみます。 割り算を、「等しく分ける」のではなく、「xの中にYがいくつ入っているか」と考えるのです。 代数で表すと数学になるので、整数にしましょう。 6÷3=2。 これを、「6を3つに等分する」のではなく、「6の中に3のかたまりがいくつあるか数える」と考えます。 どちらの考えでも答えは2です。 次に、分数でみてみましょう。 「6÷1/3=?」 等しく分けるのは???なので、「6の中に1/3はいくつかるか」と考えます。 1の中に1/3は3つあり、それが6あるわけですから、3×6=18。 つまり、「6÷1/3=3×6=6×3=18」。 よって、「6÷1/3=18」という答えになります。 これで分数の割算は逆数の掛け算と等しいことがわかる子は幸いです。 ただし、問題があります。 割算の約束「0では割らない」理由が説明できないことです。 6÷1=6、6÷1/2=12、6÷1/3=18、と、割る数が小さくなるごとに答えは大きくなっていきます。逆に割る数が0よりどんどん小さくなっていけば、答えはどんどん0に近づいてきます。 しかし、0で割ることはできません。 なぜか。 6÷0=? 「6を0で等しく割る」「6のなかに0はいくつあるか」 答えが出ません。 そこで、面積で考えてみましょう。 6㎡の長方形の土地の横の辺が3mの時、縦の辺は2m。 6㎡の長方形の土地の横の辺が2mの時、縦の辺は3m。 6㎡の長方形の土地の横の辺が1mの時、縦の辺は6m。 6㎡の長方形の土地の横の辺が1/2mの時、縦の辺は12m。 6㎡の長方形の土地の横の辺が1/3mの時、縦の辺は18m。 6㎡の長方形の土地の横の辺が1/6mの時、縦の辺は36m。 だんだん縦に細長くなっていきます。では、 6㎡の長方形の土地の横の辺が0mの時、縦の辺は? 土地はどこまでも伸びる1本の線になって、答えは∞(無限大)になるのですが、そんな土地はありません。また、数学では、線は幅をもたないことになっているので、そもそも土地にはなりません。だって、幅のない長さだけの土地なんて、ありえませんから。 以上。 「分数の割り算をなぜ面積で考えるか」という説明でありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.03.26 03:12:17
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