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2018.12.04
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カテゴリ:現代日本文学
この小説、一応一人称の「主人公」がいるのだけれど。
狂言回し、という感じ。
喩えて言えば、シャーロック・ホームズの伝記を書くワトソンのような。
そんなスタンスなのだ。

では、この小説のホームズは誰かと言うと、「神谷」。
「神や」の洒落かもしれない。
主人公ともども芸人である。
漫才師である。
ただし、コンビを組んでいるわけではない。

主人公は神谷を「天才」だと崇めている。
そうかもしれない。そうでないかもしれない。
判断は読者に委ねられている、と思う。
それでも芸人として、漫才師として、一切の妥協を自分にも観る者にも許さない姿勢は確かに、尋常ではない。

現実にこういう人がいるか、いたかはともかくとして、デフォルメされた漫才師を漫才的に描いたという意味では、特異な小説だと思う。
また、先ほど、主人公の立場をワトソンになぞらえたが、このワトソンは漫才師だけあって、結構神谷にツッコミを入れる。この辺のやり取りも、この小説の面白さのひとつである。

火花は、切ない。
しかしその一瞬の輝きに、漫才師は己の芸のすべてを賭けるのかもしれない。


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Last updated  2020.03.16 21:39:23
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