王祿酒造訪問
島根で唯一無二の酒を醸し続けている、王祿の石原さんを訪ねて来ました。王祿は生酒がほとんどの蔵です。新鮮でいながら熟成感もありながらしかも健康なお酒という、相反しそうな味の要素を大変高いところで融合させているすごい酒です。生酒には糖をブドウ糖に変えるグルコアミラーゼと呼ばれる酵素があって、それはマイナスの温度にしても働くのを止めません。その働きを止めるためには「火入れ」と呼ばれる加熱処理をして失活化させなければなりません。それをしないということは搾ってからも段々と味わいが変わってくることを意味しています。王祿酒造では新酒を搾ってすぐ販売することがあまりありません。味のバランスがしっかりと「王祿である」味わいであれば販売されますが、そこまで成長していない場合、冷蔵庫の中で成長を待ったうえで常にテイスティングをし続け、味のバランスが最高点に達した時に私達販売店に案内が来ます。それゆえ私達特約店も細心の管理が求められます。10月も半ばですっかり気温が下がり、お酒が大変美味しく感じられます。日本酒はいつでも美味しいものですが、さらに美味しく感じられる季節の到来です。ぜひ皆様、美味しい日本酒をゆっくりとお楽しみください。