◇ジャズ&ポップスの世界
このときのジャズチケットは結局1枚を有効活用し、1枚を無駄にした。 よーは、ひとりで行ったのですよ。 以下、自己満足ブログなので、そのときのことを書きますが、やたらだらだらしているので、一気に飛ばして、最後の写真だけ見ることをおすすめ。 で、なんのコンサートだったかということですが、 もっかいちゃんとチケットを見たら、こう書いてあった。 ニューヨークの天才ピアニスト、愛と平和を謳う 加納 洋 ジャズ&ポップスの世界 いただいたチケットは[御招待]扱いで、別入り口で座席券にかえていただく必要があった。 とても感じの良い、そして恰幅のよいおじさまがチケットを座席券にしてくださったが、その際、首にさげていた仕事場での身分証明カードをじろじろと見るのだ。 当たり前か。 (この時以来、外に出るとまず札をはずすことを忘れない) 会場に入って驚いたのは、ほぼ満席であったこと。 自分と同年代の層がごそっと抜けてはいるものの、親子が多いので下は小学生から、上はいかにも古き良きジャズ好き風の年配の方まで、けっこうな熱気にあふれている。 入場料金はA席4,800円、B席4,300円であるから、親子で来ると、この夜の2時間程度に10,000円近く使うわけだ。 すごいじゃん。 数年前、県政世論調査の結果を見ていて、広島県人が文化的活動に割く時間やお金が極端に少ないことにがっかりしたことがあるけど、そうでもないらしい。 今はゆとりが出て、意外と県内の景気は上昇気流なのかも。 たった一つの都市部のコンサートを見ただけで言えることではありませんが、開演前の会場は、実に文化度の高い空気が流れているように思われた。 たとえ、左となりのおじさんの手拍子が、あきらかにリズムからそれていても。 たとえ、右となりのおばさんが、やたらソロっぽいのが終わるたびに「知ってるのよ、するんでしょ拍手」というふうに、手を叩いても。 コンサートは、あったかい感じでした。 ピアニストの加納さんとおっしゃる方が、いわゆる「おやじギャグ」を連発。 加納さんの同世代と純粋無垢な小学生で構成される会場では、おやじギャグがウケルうける。 どっかんどっかんはじけるし、すぐに拍手がおこるムードは気持ちが悪いほど、あったかでした。 なんなんだろうあれは。 加納さんご自身、拍手に食傷気味になるくらい。 個人的な感想を述べると、注目はキーボードの人でした。 フロント(加納さん)が、ピアノ弾きながら歌えば、キーボードは管楽器の音で管っぽい間の手をいれるなど、うまく生ピアノと住み分けていた。 また、きっちり小節数も構成もきめきめのなか(加納さんが視覚に障害のある方で、即興決めするのが難しいためと思われる)、フルートの音で弾いたソロなどはめっちゃかっこよく、ご自分にあてられた短い時間を最大限に効果的にかっこうよくいかしておったのです。 会場がせまかったら、「いえい」と言ってただろうな、あたし。 やっぱり広い会場はつまらないな。 音がもわもわするし。 もうひとつ、感想。 主役の加納さんは、子どものころはトランペットを吹いていらっしゃったそうです。 というわけで、ライブの合間の余興タイムに、ご本人いわく「おもちゃのラッパ」を持ってご登場。 息を吹き込むだけで音がでるラッパ。 でもたぶんお高いおもちゃで、一応、ピッチコントロールもできるんだと思う。 なぜかというと、音がへぼへぼだったから。 息を吹き込むだけで一律の音が出るんなら、ああいうことにはなるまい。 「おもちゃのラッパ」で一曲だけブルースをやったんだけど、電気の音色で、しかも息がたりないためか音がキチンと出てないもんだからへぼへぼ。 しかも、このときに限って(わざと?)キーボードがおもちゃラッパの音ともろにかぶる管楽器の音で間の手をいれるもんだから、メロディが聞こえてこない。 へぼへぼ。 PAもなぜかこのブルースのときだけバランスが悪く、フロントの音をわざとと思えるほどに、埋もれさせていた。 へぼへぼ。 しかもラッパ(おもちゃの)はソロ、やらんのですね。 なんだかジャズ研1年生の発表会のようなブルースで、加納さんはニューヨークから来たそうですが、日本を、地方を、なめとんかもしれんなぁと思ったりしました。 いくらなんでも好き放題やりすぎ。 けれども全体としては、会場のなまぬるさとおやじギャグの明るさで楽しい気持ち。 いいライブだったと思います。 最後の方に加納さんが政治について、「政治とは民衆のためにあるものだ」などと、内容がありそうで実はまったくない、薄っぺらで思想のない手あかのつきまくった心のない意見を述べたのには鼻白んだものの、まぁ大丈夫。 うのみにするほど、広島人はバカじゃぁない。 帰り道は徒歩。 ぶらぶらうらうら、いろんなことを考えて、いつもの癖でアタマの中で文章を書きながら歩く。 ↑平和記念公園前のオブジェ。ケータイで撮影しているおねえさんがいたので、あたしもなんとなく撮影しておきました。 ↑オブジェ付近のマリオ系列のお店。なんだかやたらおしゃれな光の色をしていた。 ↑この灯りもなにやら大変おしゃれに見え。かき船って風流だなぁ。旬じゃないけど。