テーマ:天然石のある生活(460)
カテゴリ:マダガスカル産
※2006年5月26日、写真整理のため再アップ
日本の首都東京といえど、私が住んでいるあたりは23区外、 天気予報を見るなら「東京」よりも「八王子」かな? というあたりなので、 木々が豊富です。 もちろん、以前住んでいた中部圏の海辺の山の中は、まさしく「自然のど真ん中」でしたから、 それに比べればずっと立派に「まち」ですが、 それでもちょっと歩けば畑もあるし、林も、公園もあります。 家から歩いて5分ほどのところに、公園なのか、ただの林なのかwからないところがあります。 生えているのはほとんどがクヌギ。 ちょっと前まではきれいさっぱり葉を落として枝ばかりでしたが、 桜が散りかけた頃からなんとなく緑がかって見え始め、 今ではさわやかな緑の葉がはっきり見えるほどになりました。 春の陽射しに照り映える命の芽吹きの色といえば、 以前に紹介した緑鉛鉱かな……と思うのですが、 若葉が開く直前、まだ葉の形はみえないのに芽がほころびはじめ、 枝先がほんのり緑に煙る頃の色と言えば、この石を思い浮かべます。 マダガスカル産のグリーンファントムです。 グリーンファントムというと、緑泥によるものが一般的ですが、 これはフクサイト(フックサイト/クロム雲母)による緑。 緑泥の豊に深い緑とは違う、パステル系の緑です。 水晶の中にさわやかな緑のファントムという取り合わせは、とても美しいものなのですが、 この石はちょっと変。 ファントムと言えば、ファントムといえなくもないですが、 どっちかというとセプター水晶です。 ふつう、セプター水晶では土台になった水晶のうえに、どんな状態で別の水晶が結晶しているのかは見えませんが、 この水晶の場合はばっちり。こんな風になっていたんですねえ…… どうやら、水晶の上をフクサイトが薄く覆い、 その先端にさらに透明な水晶が結晶したのでしょう。 水晶の成長のある一時期だけ、水晶のまわりにフクサイトがあった……というのも なかなか奇遇な巡り合わせです。 さすが不思議の島、マダガスカル。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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