カテゴリ:オーストラリア、東南アジア産
どうも「KUROさんは鉱物系」ひいては、「パワーストーンには縁がない」
「鉱物的に珍しい石を集めているらしい」と思われていたところがあるみたいです。 まあ、写真と文章が、ちょくちょく男性に間違えられるらしいというところと、 今はパワスト派ではないあたりは自覚してますが、 石世界の入り口は、パワーストーン。 そして石選びの基本は、あまり変化していない私。 「かわいくてついつい買っちゃったんです~」 「ごついけど、ここらへんがおもしろいでしょ?」 「……というイメージが楽しくて」 などと、私の石選びを改めて見聞きした方が、おっしゃいました。 「そういうのを聞いてると、KUROさんが パワーストーンから石好きになったっているのがわかりますね~」 あ、バレた。 しょっちゅう重箱の隅をつつきまくっている私でも、 「そのために」石を買っているわけではありません。 今も昔も石選びの基本は「心惹かれるもの」 石への興味が深まるにつれて、「天然、未加工」「珍しくて変な石」 「持っていない石」……と、条件がいくつか加わりましたが、 要するに、天然未加工なものに「心惹かれる」。 珍しくて変なところに「心惹かれる」。 持っていない未知なところに「興味津々」。 好きと興味が高じて重箱の隅つつき……なわけですから、 やっぱり基本は「心惹かれるもの」なのです。 第一、これだけ水晶に偏っている、ヒマラヤ水晶を偏愛しているという時点で、 「鉱物的」「学問的」ではないことは歴然としているはず。 さて、今日の石は、私の石好きルーツがパワーストーンだと物語るような石。 オーストラリア産のアゲートのエッグです。 ![]() 買うきっかけは、古い大地であるはずのオーストラリア産の石に、 なかなか出会う機会がないことがひとつ。 瑪瑙は、地味な石ではありますが、その繊細な縞模様が実は好きというのがひとつ。 そして、このアゲートエッグに「アミュレット・ストーン」という 名前が付いていたことがひとつ。 瑪瑙だしー、安いしー、オーストラリア産だしー、と軽い気持ちで、 箱の中の卵石をころころ物色し、これぞと思う繊細な縞模様の瑪瑙をチョイス。 写真の通りの、繊細なクリーム色の瑪瑙を、母岩ごと磨いたようなエッグです。 買ったのが、新宿ショーのオーストラリアの店だったので、 そのときは、「アミュレット・ストーン」というのは、 「パワーストーン」や「ヒーリングストーン」のように、 いろいろな石をまとめて呼ぶ名前だと思っていました。 つまり「アミュレット・ストーン」という名前が付いていたというのは、 石を選んだ理由の順位としては、おまけ程度の低いモノでした。 しかし、パワーストーンと同じような言葉なら、 いろんな石を「アミュレット・ストーン」として売っていてもいいのに、 どうしてこれだけをわざわざ「アミュレット~」として売っているのかなあ。 と、ちょっとひっかかり、調べてみました。 すると! なんとも気になる、魅惑的な別名を発見。 その名も「Uluru's Children」。 Uluru(ウルル)と言えば、世界第2の大きさを誇る一枚岩として知られ、 「地球のへそ」、アボリジニの言葉で「偉大なる岩」を意味する聖地である オーストラリアのシンボル、エアーズロックのこと。 その「子供」とは!? フリー写真でウルル(エアーズロック)を見つけたので、貼り付けてみます。 ![]() ウルルは、 ![]() ↑このように、ざらざらとした岩のようですから、 めのうが入り込み、石英のてざわりをした今回の石が、 ウルルのかけらを磨いたもの、そういう意味での「子供」ではないと思います。 ちなみに国内サイトではオーストラリアのこの石を指す「アミュレットストーン」も、 「ウルルズ・チルドレン」もヒットしなかったので(2007年6月30日現在)、 頼るは海外サイト。 全く頼りにならない英語力を嘆きつつ(←英語「も」天敵)、 調べていくと、どうも、母岩(これが何かはまだ不明)とその亀裂に 晶出した瑪瑙のことをアミュレット・ストーン(ウルルズ・チルドレン)と言っているのは間違いないようす。 何でもアボリジニの人々が「ウルルズ・チルドレン」と呼び、 この石は、生き物と自然と地球の友好的な関係を確実にする(?)と思われていたそうです。 気になるのは、 『この(生き物と自然と地球)「三位一体」は、石の表面をマークする不思議な線にも反映されます。』という説明です。 「表面の不思議な模様」というのは、写真の石ではわかりませんが、 海外サイトで紹介されていた、丸い石に縦横にひびが入り、そこに瑪瑙が結晶している、 その様子であると思われます。 すると、単に(ある地域の)母岩と瑪瑙ではだめで、 縦横にひび割れ模様が見えるものでなくてはならないのでしょうか。 それとも、今回写真のようなひび割れ模様でなくても、 瑪瑙と母岩の組み合わせならばいいのでしょうか。 それより何より、ウルルとは違う質のこの石は、 本当にウルルに関わりのある地域で採れているのでしょうか。 説明の一部に「Rockhampton」という地名が出てきたんですが、 これだとウルルから遠い沿岸の都市名のような……。 アボリジニの人が「ウルルの子供たち」と呼んだというのが本当であるならば、 それは、なぜか。 オーストラリアの風土の中で歴史を重ねてきた彼らは、 この石に何を思い、何を託したのか。 この石の説明には、「生き物と自然と地球の三位一体(トリニティ)」と言うほかにも、 皮膚にいいとか、胃や代謝や循環に効果があるとか、 落ち込みから守って怒りを防ぎ、 ネガティブなエネルギーをポジティブな波動に変えるとか、 いろいろありましたが、 そういうことはこの際ちょっと置いておいて、 アボリジニの人々はいったいどのような石を、なぜ、 「ウルルズ・チルドレン」……大いなる岩の子供たちと呼んだのか、 いまは、それが知りたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[オーストラリア、東南アジア産] カテゴリの最新記事
こんばんは。
ウルルというから、私はまた、ヒスイ探しの強敵、吸血虫かと思いました。勉強になりました~。 (2007/06/30 10:53:12 PM)
こんばんは!
わたくし、10年ほど前にオーストラリアのピンクダイヤとオパールの買い付けのサイト運営をしていたことがあり現地西オーストラリア州のアボリジニの混血の方に聞いた話ですが、「赤色系の鉱物」=「アボリジニの大地(オーストラリア)」を指すそうで、そのシンボルがエアーズロックのため、その分身=子供と呼ぶらしい。 また、母岩に縦横の十字のクラックに赤色のアゲートのようなものができている状態=「アボリジニの大地に降りた南十字星の精霊」と呼ぶらしい。 そこにできたアゲートが彼らの‘お守り’=「アミュレット・ストーン」らしい。 メノウの縞は神聖な大地とつながる意識と呼ぶらしい。 総じて、アボリジニアートの絵の色は大地の鉱物の粉末で、メインカラーは「赤」。絵の特徴は直線でも点でも、ライン=線には神に通じるものがあり、万物は線を構成して出来上がっていると考えられているらしい。そのため、十字クラックの中にできた赤い縞メノウは彼らにとって、身につけたり飾ったりして、自らの生命の起源に祈りを捧げるそうだということです。 *わたくし、おじー・いんぐりっしゅが良く解りません。アボリジニとの混血のかたとなると、もっと理解ができません。そのため、自分で聞いてそう言っているのではないかというニュアンスが占めている割合も高いです。要するにこれは「自然崇拝信仰の一環」でしょうか?あくまでもご参考までに。 (2007/07/02 09:54:51 PM)
よしきさん
こんばんは! なるほどー、そう考えればとても納得できますし、 海外サイトで見た石とも合致します。 すると、写真の石は、アミュレットストーンとして売られていたものの、ウルルズ・チルドレンとは言えないかもしれないですね。 ありがとうございます! (2007/07/04 08:02:32 PM)
KUROさま
私のコメント、ちょびっとお役に立てたようで何よりです! 【アボリジニの人々はいったいどのような石を、なぜ、「ウルルズ・チルドレン」……大いなる岩の子供たちと呼んだのか、いまは、それが知りたいです。】=添付写真のウルル側面のホールですが、まじかで見ると、「六角形の穴」が侵食されて丸く見えているものと、「南十字星のクロス型の溝」が侵食されて、周りの色々なホールとつながって、へんてこな形になっている溝なのだそうです。 このホールの中にはかつて色々な鉱石が結晶されていたそうで、これを、どうも、‘うるるのこども’というらしい。 もともと、うるるは侵食されてできているため、とんがり頂上は無く、緩やかなすり鉢かお皿状になっており、年に一度、XX星(→すみません、星の名前を忘れました)がこのウルルの中央にある時、この場所で神事をつかさどる場所だったのだそうです。要するに、日本の富士山信仰で登山をし、その場所の石を霊峰富士の分身として、拾って持ち帰る=護符にする=うるるちるどれん・・・と同議の意味らしい。 また、ウルルは、いわゆる‘総本山’なのであるが、アボリジニにも種族が幾つかあり、種族ごとのウルル(日本で言う、霊峰XXが各地にあるように)も、各所に存在し、それぞれのウルル(霊峰)から産出される鉱石を総じて‘うるるのこども’と各種族が呼ぶらしいです。 このウルルの‘ホール’にはそれぞれ、霊的な意味があるそうで、その意味によって、効力(パワー)が違うとされているらしく(いわゆるパワーストーンの持つ効力と意味合いが色々あるというものと類似している考え)‘こどもたち’と総称(複数称)で呼ぶらしいです。 あーーーー、書いていて、自分自身、なんだか良く分からなくなってきましたが、こんなところでございます。えいごは難しい。遥か彼方の記憶でございます。ご参考までに。 (2007/07/05 01:10:11 PM)
よしきさん
再びありがとうございます。 なるほどなるほどと納得しきりです。 お話しいただいたような内容だと、 どのような石に、なぜ、そのような名前があり、 なぜ、どのような意味(力)があるのかが 素直に納得できますよね。 ……で、もしかしてあの巨大なウルルをじっくり隅から隅まで見たら、中に埋まっていた石が表面に現れている、ぽろっとはずれて穴を残す直前のものがあるのかもしれないわけですね! (2007/07/06 07:43:49 PM)
KURO-Mさん
>よしきさん > >再びありがとうございます。 >なるほどなるほどと納得しきりです。 >お話しいただいたような内容だと、 >どのような石に、なぜ、そのような名前があり、 >なぜ、どのような意味(力)があるのかが >素直に納得できますよね。 > >……で、もしかしてあの巨大なウルルをじっくり隅から隅まで見たら、中に埋まっていた石が表面に現れている、ぽろっとはずれて穴を残す直前のものがあるのかもしれないわけですね! ----- KUROさん ‘ぽろっ’とはずれたもの、あるんです! 現地ではかなりの高額な金額で取引されています。 ‘溝’からは、炎のような遊色を発するオパールとブドウ状(?)のアゲートが採れるらしい。 ‘結晶の穴’からはピンクダイヤなどのカラーダイヤが採れるらしい。 グレイト・スピリチュアル・ストーンとして現地では高値で取引されているそうです。 わたくしも、研磨してあるブラックオパールを見せていただいたことがありますが、最高級品でした。他では見ることができないような、なんともいえない魅力と色合いがあるものでした。 ヨーロッパの高級ブランド宝飾店で超高級ジュエリーに加工されるらしいです。 入植したイギリス人たちは、この‘お宝’が商業的に魅力だったためにアボリジニを排除したらしい。 アボリジニには商業目的は解らないが、自分たちの信仰の場を汚されたくないために死守しようとした。 しかしながら、高度文明と資本主義の現世から‘差別’を受け、現在に至っているのが本当だと、現地アボリジニの血の流れている人たち、特に長老はそのように言うらしい。 日本の十勝石や石炭を産むアイヌの地(北海道)を守りたかった、アイヌ民族に似ているかも。。。 (2007/07/07 08:14:11 PM) |
|