テーマ:ワイン大好き!(30886)
カテゴリ:スペインワイン
今回もスペインの赤です。やや値段は上目なものになります。 フィンカ・モレニーリョ2010。生産者セリェール・ピニョルはカタルーニャ州で近年注目度が高まっているというDOテラ・アルタのボデガ。創業は1945年、元詰めを始めたのは現当主がワイン作りに参加した1995年からという新しい作り手です。ワインに使用する8割が自社ブドウで、現在有機栽培の面積を広げているそうです。国際品種も栽培していますがあくまでもブレンド用。メインは地場品種にこだわっています。 セパージュはモレニーリョ100%。テラ・アルタの地ブドウでしたが、近年はあまり栽培されておらず、以前もバルクワインに使われていた程度のものだったそうですが、それを復活、さらに高級レンジとして仕上げました。価格は、写真のお店で5076円。 色はガーネット。鮮やかで、透明度も高いです。 香りはベリー感強めで、黒ベリー、青ベリー、赤ベリーどれも感じられます。また、干しブドウやマラスキーノっぽさといった加工されたフルーツのニュアンスも。その他、オリーブやキノコ、腐葉土、それに茶色いスパイスといった要素も感じられました。 味わいは果実味の印象が拡がるも、それは落ち着いていて繊細なもの。そこに、これまた落ち着いた乳酸系の酸やシュッとした渋みが加わってきます。全体としてバランスがよく、穏やかなワインですね。後口にかけて旨みも感じますが、それも浮いたものではなくナチュラル。ボディはミディアム。エキス分も程々で、クリアーな質感ながら柔らかさがあります。 スパイシーさはあるのですが、全体的にバランス型で綺麗なワインで、あまり濃いい肉料理などに合わせる感じではありません。 ローストチキン、それも胡椒と塩だけのものをつまみますと、肉の旨みや脂感、胡椒の香りにワインの香りや味わいがよく馴染みました。恐らく、ニンニクの利いたものなどですとこうはいかないかなと。 また、牛では厳しいかなと思いましたが、意外とよかったのがおでん。煮込まれ柔らかくなりつつも脂っこさが落ち、ダシの旨みが入った肉に、ワインの旨みや果実味が嵌る感じでした。ダシや昆布の要素の強い香りの面でも違和感なしです。 その他、カツオのたたきにも無難に行けました。合わせ方としては、ちょっとスパイシーなピノ・ノワール、或は、オーストリーのブラウフレンキッシュのような感覚でいいのかなと。 世界的に、赤ワインはエレガント系が人気となってきているようですが、このワインもその流れに乗っていますね。製法の部分もあるのでしょうが、ブドウ的にあまり濃厚な作りにはならないようです。 最近作られなくなってきている地場品種ですが、これからの時代には面白い品種なのではないでしょうか。 にほんブログ村 「ワインモア」でこの記事をチェック! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年02月09日 14時21分43秒
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