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Sep 29, 2009
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カテゴリ:日本の政治
≪「子ども手当」 で教育費ためる  中学卒業時で300万円メド≫
という貯蓄アドバイスの記事があった (日本経済新聞9月26日の日曜別刷り2面)

郵便局の学資保険など、いくつかの貯蓄商品を紹介していた。

学資保険は、うちでも娘の大学入学資金源としてお世話になった。
実感として子供にかかる費用は、小中学校のうちは負担には思わなかったが、高校3年で予備校に通わせたあたりからズシリときた感じだ。

「子ども手当」 への批判のひとつに、
「ほんとにカネが掛かり始めるのは高校に上がってからなのに、中学卒業時で打ち止めの手当てでは需要と合っていない」
という声がある。

まさにこうして子ども手当が、ひたすら高校・大学に備えた貯蓄に回されようものなら、「民主党不況」 が一段と深まる。
(ちなみに“民主党不況”でグーグル検索すると9月29日現在で 4,520 件がヒットする。)

子ども手当の資金として吸い上げられなければ消費に回されていたカネが、子ども手当として配られた途端に貯蓄に回るとしたらの話だが。



「子ども手当」 への建設的批判としては、
「子供のためにカネを使うなら、保育園や学童の預け先を質・量の両面で充実させるのに使うべきだ」
というものが多い。

民主党も、参院選が来年夏でなく再来年であれば、そういう声に落ち着いて耳を傾けもしただろう。

保育園が足りないのは主に都市部である。
都市部の若い親たちは、保育園充実の政策を望む。

ぎゃくに農村部であれば、カネをもらえればそれでいいという親が多いだろう。
(町立図書館の充実を望む親が多数を占めるなら、日本の未来はさらに明るいが。)

子供のための福祉政策こそ地域によって需要は異なるのだから、民主党政権はメンツにこだわらず用途を区・市町村の選択に任せてはどうか。
それこそ、地方への財源委譲、地方自治の強化につながる正しい道である。

多大な費用をかけてせっかく集めたキャッシュを ただ ばら撒き戻すのは、ほんらい下策である。



9月29日の産経新聞 「正論」 に、新渡戸文化学園短期大学学長の中原英臣さんが書いている。
「子ども手当」 予算の用途を地域に任せることが、いかに実需にかなっているか、よくわかる。

≪9月7日に公表された厚生労働省の調査をみても、認可保育園に申し込んでも満員で入れない待機児童が、前年の30%増で2万5,384人もいる。

これでは日本中に待機児童が溢れているようだが、保育所の定員数は213万2,081人なのに、実際に保育所を利用している児童は204万974人と定員数を下回っている。

意外なことに保育所の定員数からみると保育所は不足していない。≫


日本全国ならせば、そういうことになる。ところが……

≪東京や神奈川には待機児童がたくさんいるが富山、石川、福井など9つの県には待機児童がいない。

医療と同じように保育にも地域格差があるが、地方に問題が多い医療の地域格差と違い、保育は待機児童が多い都会に問題がある。

待機児童の解消のために保育所を増やすとしても地域の状況を考慮する必要がある。≫

まさに、全国一律の政策では意味をなさない分野なのである。

≪それでは保育所さえ増やせば少子化問題は解決されるかというと、そうではなくて、保育の分野では量だけではなく質も問われる。

保育所というハードも大切だが、子供を自宅で預かる保育ママの普及といったソフト面の整備も大切である。

ハードだけでなくソフトもということになると、保育時間を延長して子供を預かる 「延長保育」 や通常の保育と違って手間のかかる 「零歳児保育」、生まれたばかりの乳児を対象とする 「産休明け保育」、子供を預けている実家の親が病気になったときの 「緊急一時保育」 といったサービスも充実していく必要がある。

こうした保育に必要な保育士の養成も重要な課題といえる。≫


考えれば考えるほど、中央官庁の出る幕ではない。
区・市町村のレベルで、地域の実情を踏まえて手を打つべき分野だ。

子ども手当の予算は、区・市町村へ配分して用途を任せてはどうか。

用途の監督は、2大政党とメディアに任せればよい(どちらも頼りない?)
当初の制度設計どおり、ただ カネをばらまく市町村があってもよい。

中央官庁はもっとマクロなところで頑張りどころがたくさんある。





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最終更新日  Sep 29, 2009 11:32:51 PM
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