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カテゴリ:ヤング・マイロン
レナカの悲鳴に全員振り返り、思わず悲鳴を上げそうになってしまった。
後ろの壁にしつらえてあった本棚の一部にぽっかりと穴があき、入口に倒れ込んだ二人がつかみ合って口げんかをしていた。 「僕が退屈だからここに寄り掛かってたのに、リーデまで来るから重みで壊れちゃったんだ。」 「違うわよ。ニルルがおデブさんだからよ。」 そう言ってふたりはにらみ合った。 「二人とも違うよ。僕はさっきその壁を調べたけどぜんぜん動かなかったもの。きっとニルルが寄り掛かっている所にリーデがそばに来て別の所に寄り掛かったから秘密の扉が開いたんだ。同時に二か所を押すと開く仕掛けになっていたんだよ。」 マイロンは言った。 キョンは苦笑いしながら言った。 「どうやらまたあなた達のお手柄の様ね?」 「どうだい僕がおデブさんだから開いたんだ。」 「いいえ、私が一緒に押してあげたから開いたのよ。」 今度は幼い二人の手柄争いにみんなは大笑いをした。 「ミーシェ?どうやら私たちは命拾いしたかも知れないわね?」 ネコファムの言葉にミーシェは怪訝な顔をした。 「あの壁の向こうもやはり罠で、そのまま入ると何らかの仕掛けが動くようになっていたかも知れないってことよ。ここに来る者の中にはあなたのような専門家もいる事を考えてね?」 ミーシェは渋い顔でうなずいて言った。 「そこまで考えるザンガード寺院とは一体?まるで軍隊のようだ。」 「そう正にザンガード寺院は軍隊だったのよ。邪悪な魔術を武器にして、ヘイウッドの世界征服を成し遂げるためのね。」 キョンの言葉に一同は戦慄を覚えずにはいられなかった。 「では気をつけて行きましょう。」 キョンの言葉に全員改めて気を引き締めると、一人ひとり秘密の入口をくぐって行った。 「“せかいせいふく”って何?」 「さあ何かしら。軍隊とか言っていたからもしかして兵隊さんの制服の事かしら?」 リーデとニルルはレナカの紐に引きずられる様に後を追った。 先頭を行くミーシェとアズキンは何か仕掛けがないか、ふたりで慎重に見極めながら狭い通路を進んだ。秘密の部屋につながると思われる通路は狭く、地下水が垂れこめてひどくジメジメとしていた。先導する二人は松明をかかげ、うまくいくつかの仕掛けを見破りついに出口らしき場所までたどりつく事が出来た。 サクランがネコファムに尋ねた。 「ネコファム?私さっきから不思議に思っている事があるのだけれど....」 「どうしたのサクラン?」 「ミーシェとアズキンの専門家がいたから仕掛けを見破る事が出来たけど、ゲオルグはどうやってここを通り抜けたのかって。」 「なるほど、それもそうね。魔術師としても大して力のないゲオルグはここをどうやって行く事が出来たのか?」 二人の会話にキョンが答えた。 「おそらくその答えはこの先にあるんじゃないかしら。」 Copyright (C) 2013 plaza.rakuten.co.jp/zakkaexplorer/ All Rights Reserved. 「雑貨Explorer」 今回のキーワードは「世界征服」で4,719件ヒット。 SKE48の野望見たり!!
愛による世界制服なら歓迎なんだけど.....
鉛筆と世界征服がどう繋がるの?
マシリト博士はドラゴンボールにも出てきた。
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