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カテゴリ:ヤング・マイロン
「ミーシェ?ここは秘密の部屋じゃないのかなあ?」
レーオはミーシェに尋ねた。 ネコファムの付き人のミーシェはネコ族チンチラ種で武術の心得があり、アズキン同様狩猟や追跡の修行も行っていた。彼は部屋を見回すと細かく観察し始めた。部屋は四部屋に分かれていたが、石造りの床には何もないが、壁や天井にも洞窟の入口にあったのと同じ様な絵が描かれていた。 ミーシェは部屋を歩き回ると、ひとつの壁の前で立ち止まった。岩壁の亀裂からわずかながら空気が流れ込んいるのを敏感に感じたのだ。 「いや違う。ここは秘密の部屋ではない。その様に見せかけているが。ただ、この奥にまだ通路があるようだ。もしかするとその先が秘密の部屋につながっているのかもしれない。」 ミーシェはこう言って自分の体の毛を一本抜き取ると、その岩壁の亀裂に当てた。 その毛は亀裂から出てくるわずかな空気で小刻みに揺れた。 彼は手を伸ばし岩壁に手のひらを押しあてたが、冷たく重い岩は侵入を拒んでいる様だった。 「ミーシェ?もしゲオルグが秘密の部屋に達したとき、ヘイウッド原理魔術を継承する霊に乗り移られたとすると、あいつもここを通ったはずだよね?でもどうやって開いたんだろう?見たところビクともしないようだけど。」 レーオの疑問にミーシェもうなずいた。 「私もそれを考えていたんだ。ここを開く仕掛けか何かあるのだろうか?はたまた呪文とか。」 「とりあえずキョンさんに連絡するよ。」 レーオはそう言うと響き石をこぶしで三度叩いたあと、この事を告げた。 やがて他の隊の者もこの部屋にやってきた。 キョンは岩壁の前に立つと手のひらを壁に押し当て、周りを見回した。 「ネコファム?ちょっとこの壁に魔術が仕組まれているか調べてくれない?」 ネコファムも同じように壁に両手を押しあてると眼を閉じ、魔感を最大限に広げた。 彼女は深い探索から目覚めると手を下し、キョンに向かって首を振った。 「姉上。なにも魔術らしきものを仕込んだ形跡はありません。」 キョンはうなずいて言った。 「やはり、そんな事をすればここが入り口ですと知らせてしまうようなものですからね。でもこの部屋を秘密の部屋の様に見せかけていて、そこから更に続く秘密の通路があるなら、その先に秘密の部屋があるのではという推理は当然よね?さて、問題はここをどうやって開くかね?」 そこで全員が困り果ててしまった。 「リーデが悪いんだ。」 「いいえ、ニルルよ。だっていつもそうだもん。」 みんなが難題にぶつかり真剣に考えているときに、二人の幼い妹弟がよりにも寄ってけんかとは。 レナカはかぶりを振って振りかえると、 「あななたち!いい加減に・・・・・」 彼女はそこまで言うと叫んだ。 「キャー。」 Copyright (C) 2013 plaza.rakuten.co.jp/zakkaexplorer/ All Rights Reserved. 「雑貨Explorer」 今回のキーワードは「秘密の部屋 入口」で7件ヒットだが実質3件。 ネコ牧場さんちではこれでもギュウギュウだろうな?最初に入るのはトートくんかな?
ハリーポッターで秘密の部屋なら、バジリスクの棲む秘密の部屋でしょ?
上海輸出用?それって国内用とどこが違うの?
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