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カテゴリ:ヤング・マイロン
「マイロン?説明してちょうだい。」
キョンはマイロンに言った。 マイロンはキョンに振り向くと言った。 「僕はハッチとよく遊んでいたから分かるんだ。」 その言葉にみんなはポカンとするだけだった。 「ハッチ?」 みんなの一様な疑問にレーオが答えた。 「ハッチは僕たちが武術魔法学校で学んでいた時にいた魔術科のイヌ族ブルドック種の生徒で、魔力ではものすごい力を持っていたんだ。だって父親はあの北の魔王なんだから。」 「でマイロン?そのハッチという子とどんな遊びをしてたの?」 ネコファムは尋ねた。 マイロンはネコファムに振り向くと話し始めた。 「ハッチのやつ魔力では馬鹿力があって、僕たちよく森に出かけて一緒に遊んでいたんだ。そのときハッチが岩や木を魔力で動かすのを僕は大きな木にしがみついて見ていたんだ。だって僕まで飛ばされちゃいそうだったから。」 「そうね?そんな強大な魔術を使えれば周りに大きな影響はあるでしょうからね?」 同じく魔術では計り知れない力を持つネコファムは言った。 「そう、そうなんだ。」 マイロンはうれしそうに続けた。 「終わった後にあいつのそばに行ったとき、周りの草があいつを囲むように外側に向かってみんな倒れていたんだ。だからほら!」 そう言ってマイロンは再び床に伏せた。 みんなも半信半疑ながらマイロンと同じく床に伏せて驚嘆の声を上げた。 なんと白い粉が撒いてあった円の内側は白っぽく変色していた。 「しかしなぜ?」 みんなの疑問は同じだった。 「ゾーゲンは強大な魔術を使った時に、連合軍がその法力に気づかないようにこの粉を周りに撒いたんだ。そして逆にその魔術が外に漏れ出さず長い年月保護されるから。そして仲間の気を一身に受けたゾーゲンは法力を爆発させて像の中に霊体として乗り移ったんだ。その時、床や天井に円の中心から外に向けて出来た細かい傷を横から見るとご覧の通り白く見えるというわけなんだ。上から見てたんじゃとても気がつかないけどね。」 もうみんなはマイロンの驚くべき洞察力にただただ驚くしかなかった。 まさに武術魔法学校始まって以来の魔法薬の大天才と言われただけの事はあると納得せざるを得なかった。 「マイロン?あなたも本当に立派になったわね。私の部屋に遊びに来ていた頃のあなたはいつも泥んこのヒマラヤンのオチビさんだったけど。もっともあなたには類い稀な才能があると思ったから私の知っている限りの事を教えたのだけれど。」 そう言ってキョンはマイロンを見つめてほほ笑んだ。 マイロンも恩師であるキョンの顔をしばらくじっと見つめていたが、やがてニコリと笑った。 あの頃の無邪気な泥んこの顔をしたマイロン少年の笑顔で。 Copyright (C) 2013 plaza.rakuten.co.jp/zakkaexplorer/ All Rights Reserved. 「雑貨Explorer」 今回のキーワードは「泥んこ 少年」で25件ヒット。 やっぱ、子供は泥んこになって遊ばなきゃ!
私は昔これを見たのを覚えている。これで遊んだような記憶も.....
なんだなんだ、ヤングマイロンそのままじゃないか?
なんとも形容し難い作風だこと。
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