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2016.03.06
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テーマ:徒然日記(22704)
カテゴリ:音楽全般
本人たちのコメント入りのビデオクリップ集「暦」を見た。
・・・やっぱり、誰が見たってこの時代は封印したいだろ。特にPV関連は。映像処理も噴飯ものだし当時の衣装は恥ずかしすぎる。ジョンがドワーフみたいに見えるし、頭が薄くなりはじめたアランにCCBみたいな恰好させて、かわいそすぎる。クリスもSFに登場する戦闘員みたいだぞ。衣裳が異常。PVの演出も当時の流行とはいえ、まったくイエスらしくなくて、もうどうでもいい。見たくない。マドリガルのリックとかどんな道化かと(18世紀宮廷風。モーツァルトのつもり?)。

音作りも、バグルズといいマルチタレント並みのラヴィンといい、これまでのイエスを愛する私にはやっぱり到底受け入れられるものではなかった。
確かにアルバムのなかに1,2曲はいい曲もある。クリスは楽しそうにゴリゴリやってるし。師匠以上のフレーズを難なく繰り出すレヴィンのマルチっぷりはよくわかったけど、私はまだ彼の果たした役割を十分理解できていない。なんだかんだで彼も10年以上イエスに在籍していたというから、またびっくりなんだけど。
思うに、90年代末から2000年初頭にかけて、断続的に集まった黄金期メンバーのライブパフォーマンス、ここまでイエスを存続させるために、時流に合わせて存在をたらしめた「つなぎ」の存在、といったら失礼なんだろうか。
ラヴィン加入後のイエスから入った人もいるかもしれないけれど、黄金期のファンだった私にとっては、踊れてポップで短いナンバーはイエスではない(偏見)。評伝を読んで、大人の事情で(要するに金問題)混乱を極めたことがわかったけど、音楽的志向や性格が似ていたらそんなにもめないと思うのよ。みんなバラバラだったからもめる。でもバラバラが故のイエスの個性でもあったと、今ならわかる。もう歴史を閉じてもいいよ。私は70年代のアルバムのABWHだけで一生楽しんでいける。ありがとう。

「暦」の前に、ユニオン(8人イエス)のころの2時間のドキュメンタリーも見て、これはビルとトニー・ケイという初期イエスのメンバーの貴重なインタビューがあって資料的価値も十分ある(そして思った通りビルがずば抜けて正直で頭がキレる)。おおむねクリス・ウェルチの評伝と同じことをみんな話しているんだけど(もしかしてウェルチの出典はこれか?)、本人の言葉の選び方とかしゃべり方とかで人となりがうかがえるのが私的にはうれしい。リックは常にサービス精神旺盛でおもしろく話そうとしているし、クリスと師匠はいろいろモゴモゴ言いにくそうなところもありそう。そしてジョンはどこまで真実なのかまったくわからない。要するに狸で、一番のクセ者かもしれない。
このユニオンが、ABWHの後なんだよねえ。いわゆる東西イエスが合体した形での。
ジョンは「自分のために集まってきた」と絶頂にいただろうけど、他のメンバーは釈然としていないよな。とくにギターとキーボード。トニー・ケイなんてなんでここにいるのか不明だし(リック一人で十分)、師匠は自分よりうまいかもしれないラヴィンとなんてやりたくないにきまっている。ビルはスケジュール空いてたし報酬ほしいからと割り切って参加していて、アランは相変わらず(^o^)しているだけ。クリスはこれで満足なのか?

愛すべきアンサンブル、アンダーソン/ウェイクマンのTheliving treeについてたブックレットのインタビューが興味深かった。このインタビューはジョンが完全にイエスを離れた以降(2010年?)のもので、二人にとってはもうイエスは過去のもので、二度と戻ることはないとはっきり言及している。リックは「ジョンがいないイエスには戻らない」とまで。すでに長男オリヴァー送り済みだしね(これは結局、ジョンのキャンセルでライブは実現していないのかな?)。

インタビューのなかで、ジョンの作りたかったイエス(メロディアスで革新的)と、クリスの作りたかったイエス(ロックンロールで革新的)が違った、というくだりがあって、この水と油の二人をつなぐのはハーモニーだったんだなと気づく。バグルズ風味、レヴィンテイストのハーモニーもあるにはあるけど、ジョン好みでないのは明らかだし、ゴリゴリのベースを鳴らしながら聖歌隊の対位法的裏メロでハモるクリスとの相性は良かった。そしてジョンはさ、リックのオルガンのようにクラシカルなメロディーラインの入った電子音は受け入れるけど、いわゆるギンギンのテクノっぽいものはNGなんだよね。

で、このアルバムの経緯を知って、もと貴腐人としては、ジョンとリックに腐臭を感じてしまったのだけど(笑)。
この二人は、何度も仲たがいしながらも、40年以上関係を維持して、いまさらながらに二人でコンサートしたりしてんのね。リックが自分のTV番組かなにかんで、さかんに年金生活者をアピールしていたけど、こういう小規模な活動も、老後の生活費の足しにはなるだろう。

腐臭は、リックが最初にイエスを脱退した直後に心臓発作で倒れ、入院しているところにジョンがお見舞いにきたのが始まりのような気がする(妄想発動中)。リックは「海洋地形学ではもめたけど、ジョンは本当はいい人っぽい」と思い、ジョンは「だって自分の曲想を形にしてまとめてくれるのはリックが一番適任だしな」と思っている。
もひとつ、Going for the oneのボーナストラックに、遠くでなっているチャーチオルガンに稚拙なハープの爪弾きが入った、まとまりのないフレーズの曲が入っていて、なんだろこれ、お粗末すぎるだろと思ってたんだよね。そしたら、当時のスタジオレコーディング風景のドキュメンタリーに、ジョンとアランがアドリブで延々とクラシカルなメロディーを繰り出すシーンがあった。ああ、これかと。これがヴィヴィエの教会のオルガンかと。

このシーン、メロディーは斬新なフレーズや和音があるわけでも、凝った転調があるわけでもない、どこかで聞いたようなバッハ風の通奏低音とかモーツァルト風の伴奏にのって、ジョンが適当に単音でハープをつま弾くだけの、どうでもいいセッションなんだけど、二人が実に楽しそうで。とくにコーダに差し掛かって、一回和音が解決に向かうと見せかけて、もう1ターンあってゆっくりディミュニエンドしていくエンディングに、ちゃんとジョンが気づいて合わせていたところ。リックが振り向いて「やったね!」とジョンに笑いかけるシーンは宝物だ。ああ、これで二人の心はつながったと(笑)。リックはジョンといると気持ちが楽なんだろうなあ、リズム隊に合わせるのは正直、かなりの労力使うからねえ。師匠との代わりばんこのアドリブもしかりだ。

私はもう、アコースティックイエスのThe meetingとwonderous storiesが、リックのピアノ込みで大好きになった。これは耳コピして自分で弾きたい。二人も実に息が合っていて、クラシックでなくても聞き手に訴えてくる演奏になっている。そしてリックのアドリブ風の導入部は、キャット・スティーブンスのMorning has brokenの前奏とほぼ同じだ。リックだとすぐわかる癖だよね。

誰だったか「そもそもリックとジョンはロックンロールの世界にいる人間じゃない(のにイエスにいるから奇跡が起きた)」というような発言をしていて、私もずっと気づいていた、メロディーとアレンジ担当のこの二人は、一人で好き勝手やっている師匠と、リズム隊の二人とは全く異なる音楽的志向に基づいている。細かく言えばジョンはフォークやポップスで張っていけるヴォーカリストだし(それにしても詩は意味不明すぎるが)、リックはクラシックの世界では無理かもしれないけど、全志向性の優れたアレンジャーとしてエンタテイメントの世界で十分やっていけたはずだ。それが二人ともイエスにいることで妙な科学変化が起きた。
複数の人間が「5人集まることで5人以上のことができた」と言っている。ああそうだ、確か師匠も言っていたな。

80年代をざっとおさらいしてもなお、私が繰り返し聞きたいと思うのは3rdからGoing for the oneまで(リレイヤー除く)の70年代なんだけど、とりあえずこれまで好きでなかった「海洋地形学」とデザインからして無理だと思った「究極」は定着した。結局私の中のイエスは、ジョンとクリスは鉄板として、スティーブとリックがいて、あとはビル+アランのどっちかがいる時代、に限定してもよさそうだ。クリスのいないABWHも私は好きなのでね、2014年のイエスはジョンとリックを欠いているので、私にとってはセルフコピーバンド、という位置づけになる。それでも映像は楽しませてもらったけど。
ウェルチの本もそろそろ読み終わるし、怒涛のようなプログレリバイバルもそろそろ終焉に向かいそう。結構高くついたけど。
あ、でも80年代以降のロック界、産業ロックとかグランジとか、おばさんには知らないことがいっぱいありそう。






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Last updated  2016.03.06 09:39:03
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