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真実一路

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2021.06.25
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基本的に、お役所の職員には良いとこ(いい家)のお坊ちゃん・お嬢ちゃんが多い(らしい)。
私の住んでいる街は、都心からそう離れていない中核都市規模のベッドタウンで、高度成長期以来田畑が宅地に変わることで「土地成金」がたくさん増えた地域だ。こうした土地成金は今では農業をやめており、田畑を宅地として売った大金や、地目を変えた土地にアパートやマンションを建てたその賃貸収入などで生活している。そして地元の役所にはこうした家の息子・娘がたくさん入っている(らしい)のであるが、それには訳がある。

都市部郊外の自治体における「土地持ち=元の大農家」は、たいていその地域の自治会長なりを担っている土地の顔役で、市長や議員、幹部職員が非常に気を使う存在である。首長や議員には選挙でお世話になる人たちであり、役所にとっては行政を円滑に進める上でご機嫌を損ねることはできない人たちだ。
彼ら(土地持ち有力者)はその地域の人たちの意見をまとめるにあたり、一定の影響力をもっている。地域には彼らから土地を借りて家を建てたり、商売をしている、あるいは彼らが大家である賃貸住宅に住んでいる、といった“お世話になっている人たち”がたくさんいるからである。また、土地を多く所有しているので、役所が公共事業用地としてその土地が必要となった場合などには、彼らの子を役所で面倒みておけば(職員として採用しておけば)話を通しやすく都合がいいということもある。首長や議員らが彼ら(有力者)の子を役所に入らせるため、役所の人事に対し強力な口利きをしていることはあり得る。

しかし、よく考えてみてほしい。彼らが土地を基に手にしている金は、役所が昔から持っている埋蔵金などではない。その原資はほかでもない、日本の高度成長を支えた多くの勤労者の税金である。また彼らの所有している土地は、彼らが一代で築いた純財産というわけではなく、先祖からの幸運な賜りものだ。その幸運な賜りものと引き換えに、彼らは勤労者の税金から大金を得て金持ちになる。さらに、土地所有と金の力で得た「地域の有力者」たる地位を使って「公務員」という優良な職業を子に与え、引き続きその地位と財産を守り続ける―と、こういう図式になっているのである。

長引くコロナ禍で職を失う人が増えている。とりわけ非正規勤労者には今厳しい現実が突きつけられている。こうしたなか政治家は、「格差を固定化させないために...云々」と聞こえのいいセリフを口にするのであるが、格差はとっくに固定化されているのであり、そこにはすでに恵まれた人たちが、さらに恵まれた職業をも独占するという「持てる者がつくる社会」が厳然としてある。


公務員の異常な世界 給料・手当・官舎・休暇 (幻冬舎新書) [ 若林亜紀 ]





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Last updated  2021.06.25 11:03:34
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