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テーマ:スタートレック(21)
カテゴリ:スタートレック
スター・トレック:ピカード ファイナル・シーズン DVD-BOX [ パトリック・スチュワート ] ファイナルシーズンをようやくDVDで観た。今回の10エピソードは『新スタートレック』の主要クルー再集結による「TNG」シリーズの完結編といえる。 可変種とボーグQの共謀により宇宙艦隊と惑星連邦が重大な危機を迎える。それをピカード提督はじめ再集結したTNGメンバーが中心になって解決する-というファンには堪らない趣向となっている。もちろんセブン・オブ・ナインやラファエラなど本作品からの主要メンバーも大活躍。とくに今回セブンは宇宙艦隊の次世代リーダーとしての位置付けがなされており、『ST:ヴォイジャー』を見てた頃にぼんやりとそれを想像してた私はびっくり。またセブン役のジェリ・ライアンはスタートレック向きの趣きがあり、この世界の絵によく映えるんだよな。制作側の企画意図による起用だけでなく、おそらく「セブンの艦隊士官姿を見たい」というファンの声が多く寄せられていたのだと思う。 でも、今シーズンのキャラクターで私がもっとも心惹かれたのはU.S.Sタイタン-Aのリアム・ショウ艦長だ。視察名目でタイタンに乗り込んだピカードとライカ―に対し、ショウ艦長は不遜で無礼な態度をとる。実はこれには理由がある(ウルフ359の戦い)のだが、副長のハンセン中佐(セブン・オブ・ナイン)とも反りが合わない様子が描かれる。しかしピカードとライカ―はビバリー・クラッシャー救援のためウソをついてタイタンに乗り込んでおり、私事のために艦を使われるショウ艦長の方がいい迷惑を被っているのである。話ではしだいに可変種による艦隊乗っ取りの陰謀が判明し、双方はきちんと協力関係になる。そして終盤彼は殉職することになるのだが、大危機回避後のセブンの処遇場面で思わぬサプライズが用意されていた。ショウ艦長の本心の発露で、セブンは艦長に就任(大佐に昇進)することになる。 サプライズはもう一つあった。ラストでなんとあの「Q(高次元生命体)」がジャック・クラッシャー(ピカードの息子)の前に突然現れ、「君の試練はいま始まったばかりだ」と告げるのだ。新シリーズを示唆した一場面と思われる。スタートレック・シリーズはいつまで続くんだ? トレッキーももう卒業したいところだが、こりゃ死ぬまで離れられないな。🙂 ※ コメント欄に「追記」あり お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
DVDの特典映像を見ていて、重要なキャラクターに言及するのを忘れてることに気づいた。敵役のヴァーディク(戦艦シュライクの艦長)だ。「TNG」のメンバーはファンにとってはもうお馴染みで、このメンバーの活躍シーンばかりでは退屈してしまう。新鮮で強力な敵役があってこそ物語がエキサイティングなものになるのだ。
ヴァーディクを演じるアマンダ・プラマーという女優さん、なんとあのクリストファー・プラマー(故人)の娘さんとのこと(私は知らなかった)。少し調べてみたら、アマンダの女優生活は舞台から始まっている。舞台出身の俳優は独白のシーンが上手だ。その長いセリフはとくに味わい深い。彼女を起用したことがこの作品の完成度を大きく高めている。 C・プラマーは映画『スタートレック6 未知の世界』にクリンゴンの将軍役で出演した。この作品(「ST:ピカード ファイナル」)には、ヴァーディク艦長の振舞いについてクリストファーと映画版へのオマージュが施されている。なんとも心憎い演出だ。「スタートレック」シリーズの製作には隅々にまで抜かりがない。 (2023.12.18 23:14:25) |