貸本屋のへた絵画廊でござい〼。
貸本屋のへた絵画廊でござい〼。 「どうです、この絵草子なんかは、なかなかの人気でございますよ、」貸本屋文吉が大店の奥方に貸本を薦めてますね、 「客がこねえな、まっ一服やるか、」 暇を持て余しているのは 貸本屋の手代でございましょうかね、 江戸の貸本屋は店よりも行商がしゅだったのでございます。 湯屋の二階では貸本を借りられたのでござ〼。 湯上りに、のんびりと貸本をめくるのが楽しみでございます。 「おっ、封切りの本(新刊本)はあるかい?」 「これなんざ、今朝仕入れた洒落本でございますよ。」 新本の封を切るから封切、映画の封切の語源もここからですぞ。 人の一生は、重き荷を負うて遠き道をゆくがごとし 徳川家康様もそうおっしゃってますぞ。 そうはいっても、背中にうずたかく背負った貸本は 重とうござります。 貸本屋文吉のおまけでございました 笑左衛門