消滅の危機にある言語「八重山語」の普及プロジェクト始動 解説書を出版へ
2021/5/5(水) 9:01配信 沖縄タイムス 八重山地方の昔ながらの言葉「八重山語(やいまむに)」の継承と普及を目的に、琉球大学名誉教授で沖縄語普及協議会顧問の宮良信詳さん(74)らが、沖縄タイムス社のクラウドファンディングサイト「Link-U(リンクユー)」を活用した解説書の出版企画「ばがーすぃまむにプロジェクト」を始めている。発刊後は「解説書を基にした学習教材開発につなげたい」と意欲を示している。 八重山語は2009年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)から、言葉の消滅について「重大な危機」と認定されており、その保存と継承が急務となっている。宮良さんは「言葉は単なる意思伝達の手段ではない。『やいまむに』を通して祖先とつながり、言語体験を共有することで地域との連帯感が生まれ、誇りや自信につながるはずだ」と訴える。 同プロジェクトの事務局で同大国際教育センター講師の新城直樹さん(47)は「発刊される解説書に基づき、Webアプリを活用した学習教材を開発し、普及・継承活動を実践する計画を立てたい」と語った。 クラウドファンディングの目標額は100万円。資金は「やいまむに しくみと解説」の出版費用とその販促費などに活用する。返礼品は、同解説書と宮良さんが2019年に出版した「うちなーぐち しくみと解説」の2冊(3千円分)。 募集締め切りは6月29日。リンクユーにはこちらからアクセスできる。問い合わせは同プロジェクト事務局、yaimamuniproject@gmail.com八重山列島(日本の島へ行こう)