2499357 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

楽天・日記 by はやし浩司

楽天・日記 by はやし浩司

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2007年04月06日
XML
カテゴリ:日々の随筆
【今日・あれこれ】(4月6日)

●貞操義務?

+++++++++++++++++++

日本の法務大臣が、こう言った。
「(妻の)貞操義務や性道徳についても
考えないといけない」と。

離婚後300日以内問題に関して、である。
つまり日本には、離婚後300日以内に生まれ
た子どもは、前夫の子とするという民法の規定がある。

それについて、「貞操義務」とは?

+++++++++++++++++++

 離婚後300日以内に生まれた子どもは、前夫の子とみなされる。これについて、今度法務省は、つぎのような通達を出した。

「離婚後の妊娠が明らかな場合に限り、医師の証明書があれば、裁判の手続きを経ずに戸籍の窓口で今の夫の子と認めるよう、民法の運用を見直す」と。

 わかりやすく言えば、離婚後300日以内でも、医師の証明書があれば、そのとき交際中の男性の子とみなすことが可能になったということ。

 が、N法務大臣が、これに「待った!」をかけた。N法務大臣は、「通達」が離婚前の妊娠を対象にしていないことについて、こう言った。「貞操義務や性道徳についても考えないといけない」「婚姻中の妊娠は、今の夫の子とする民法の根幹を揺るがすもので認められない」と。

 この問題はさておき、つまり「離婚後300日以内問題」はさておき、(貞操義務)とは、何か? 私の記憶のあるかぎり、私はこの言葉を、2、30年ぶりに耳にした。だいたい「義務」というのが、おかしい。まさか法的義務というわけでもあるまい? もし法的義務なら、不倫をした妻は、義務違反で、処罰されることになる。昔は「不貞罪」というのがあった。

 このばあい、(義務)というのは、(夫に対する誠意)ということになる。つまり貞操を守るかどうかは、あくまでもその人の人間性の結果。もしこんな(義務)が是認されるなら、(炊事義務)(掃除義務)(洗濯義務)などなど、なんでも(義務)という言葉で片づけられてしまう。

 それに妻側にだけ、貞操義務があるという発想も、おかしい。貞操などというものは、守りたい人は守ればよい。一方、いくら「守れ」と言っても、守れない人は守れない。どこまでも個人的な問題である。そういう点で、そもそも法的アミをかけることには無理がある。

 そういうことを百も承知で、「貞操義務」とは?

 (性)が、(妊娠)(出産)、さらには(結婚)というワクから解放された今、その(性)を、今、どうやって道徳や倫理の世界に、引きもどそうというのか。むしろ世界は、(性)のさらなる解放に向かって、速度をまして進みつつある。

 保守主義が正しいと思うのは、そう思う人の勝手。自分のもつ価値観を、他人に押しつけてはいけない。一夫一妻制にしても、それが、人間が守るべき絶対的な制度であると、だれも、思っていない。

 そんなわけで、「300日以内でも……」となった。今では、DNA鑑定という方法もある。納得できない人は、最終的には、DNA鑑定という手段を選べばよい。ものごとは、合理的に考えればよい。

 しかしそれにしても、(貞操)とは? 今どき、こんな言葉を使う人がいること自体、私には、信じられない。


++++++++++++++++++++++++はやし浩司

●二面性のある女性

++++++++++++++++

先日、ケアセンターの女性が、
こんな話をしてくれた。

センターに1人、表の顔と、裏の
顔がまったく異なる女性がいるという。

年齢は、今年、85歳になるという。

++++++++++++++++

 先日、ケアセンターの女性が、こんな話をしてくれた。そのセンターに。1人、表の顔と裏の顔がまったく異なる女性がいるという。年齢は、今年85歳になるという。

 たとえば……。

 センターでは、月に、2、3度、近くの公園へ散歩にでかけるという。その散歩でのこと。その女性は始終、笑顔を満面に浮かべながら、「すてき」「すばらしい」「気持ちいい」と言う。が、家へ帰ると、一変する。

 ケアセンターの女性が、その女性の家を訪問すると、その女性の実の息子にあたる男性(50歳くらい)と、その妻(50歳くらい)が、こう言ったという。

 「私を公園なんか連れていくなんて、正気の沙汰(さた)ではない」「あんなつまらないところへ、たびたび連れていかれたら、たまらない」と。

 そこでケアセンターの女性が、「センターでは結構、楽しそうでしたよ」と言うと、その男性と妻は、こう言ったという。「母は、いつもああなんです」と。

 たとえばだれか親戚の人が訪ねてきたとする。するとその女性は、「ありがとう」「うれしい」「久しぶりに会えて、本当にうれしい」などと言う。しかしその親戚の人が帰ったとたん、今度は、悪口。

 「こんなまずいみやげなんか、くれて」「あの人ほど、さんざん私の世話になりながら、恩知らずはない」と。

 だからケアセンターの女性は、「その女性をどう判断したらよいか、わからなくなるときがある」と。

 子どもの世界では、あまり聞かないケースである。二面性のある子どもというのは、いる。たとえば空想的虚言癖のある子どもなど。しかしその女性(85歳)は、虚言癖があるとは言えない。あえて言うなら、本音と建て前を使い分ける女性ということになる。それが加齢とともに、熟成(?)し、現在の女性のようになった。

 だからその女性の家人(息子と妻)は、たとえば親類の人が見舞いにくるなどというと、こう答えることにしているという。

 「私たちも気をつかいますので、どうか、気をつかわないでください」と。しかし本当は、その女性の家人たちは、その女性の二面性を知っているからこそ、そう言う。「本当の母を知ったら、みな、ぞっとするでしょうね」「その前に、私たちの話など、信じないでしょう」と。

 老人の心理については、わからないことが多い。一応、記録のために、その女性のことを、ここに書きとめておくことにする。


++++++++++++++++++++++++はやし浩司





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007年04月06日 20時46分32秒
[日々の随筆] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.