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カテゴリ:育児問題
●子どもを溺愛する母親
親が子どもを溺愛する背景には、親側の情緒的未熟性や精神的な欠陥がある。つまりそうした未熟性や欠陥を代償的に補うために親は子どもを溺愛するようになる。つまり子どもを溺愛す親というのは、どこかに心の問題をもった人とみてよい。が、親にはそれがわからない。わからないばかりか、溺愛を親の深い愛と誤解する。だから人前で平気で、その溺愛ぶりを誇示する。こんなことがあった。 ●溺愛を「愛」と誤解? 高校のワンゲル部の総会でのこと。指導の教師が父母たちに向かって、「皆さんはお子さんたちが汚してきた登山靴をどうしていますか?」と聞いたときのこと。一人の母親がまっさきに手をあげてこう言った。「このクツが無事息子を山から返してくれたと思うと、ただただいとおしくて頬ずりしています!」と。 あるいは幼稚園で、それはそれはみごとな髪型をしてくる子ども(年中女児)がいた。髪の毛を細い三つ編みにした上、さらにその、三つ編みを幾重にも重ねて、複雑な髪型をつくるなど。まさに芸術的! そこである日、その母親と道路であったので、それとなく「毎日たいへんでしょう?」と聞いてみた。が、その母親は何ら臆することなく、こう言った。「いいえ、毎朝、三〇分もあればすんでしまいます」と。毎朝、三〇分!、である。 ●溺愛児の特徴 親が子ども溺愛すると、子どもは子どもで溺愛児特有の症状を示すようになる。(1)幼児性の持続(年齢に比して幼い感じがする)、(2)退行的になる(目標や規則が守れず、自己中心的になる)、(3)服従的になりやすい(依存心が強く、わがままな反面、優柔不断)、(4)柔和でおとなしく、満足げでハキがなくなるなど。ちょうど膝に抱かれたペットのように見えることから、私は勝手にペット児(失礼!)と呼んでいるが、そういった感じになる。が、それで悲劇が終わるわけではない。 ●カラを脱がない子ども 子どもというのは、その年齢ごとに、ちょうど昆虫がカラを脱ぐようにして成長する。たとえば子どもには、満四・五歳から五・五歳にかけて、たいへん生意気になる時期がある。この時期を中間反抗期と呼ぶ人もいる。 この時期を境に、子どもは幼児期から少年少女期へと移行する。しかし溺愛児にはそれがない。ないまま、大きくなる。そしてあるとき、そのカラを一挙に脱ごうとする。が、簡単には脱げない。たいてい激しい家庭内騒動をともなう。子「こんなオレにしたのは、お前だろ!」、母「ごめんなさア~イ。お母さんが悪かったア~!」と。 しかし子どもの成長ということを考えるなら、むしろこちらのほうが望ましい。カラをうまく脱げない子どもは、超マザコンタイプのまま、体だけはおとなになる。昔、「冬彦さん」(テレビドラマ「ずっとあなたが好きだった」の主人公)という男性がいたが、そうなる。 溺愛ママは、あなたの周辺にも一人や二人は必ずいる。いて、何かと話題になっているはず。しかし溺愛は「愛」ではない。代償的愛といって、つまるところ自分の心のすき間うめるための愛。身勝手な愛。一方的な愛。もっと言えば、愛もどきの愛。そんな愛に溺れてよいことは、何もない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年04月09日 06時19分19秒
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