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カテゴリ:社会時評
●ダンボール紙入りの肉まん事件(続報)
++++++++++++++++ 北京テレビが報道した、「ダンボール 紙入りの肉まん事件」は、テレビ局の ヤラセであったという。 一応、そういう形で、決着(ケリ)が ついたが、その「決着」そのものが、 これまたヤラセであったのではないか という疑惑が、浮上している。 実際、そのあたりで問題の肉まんを 口にした市民は多い。 それについて、朝鮮N報は、つぎの ように報じている(7月23日)。 ++++++++++++++++ 『客たちがこの肉まんを口にすると、たまに何か固い段ボールが歯に当たるため、「これは何だ」と問い合わせると、店の主人は「肉のくん製だ。良い肉だ」と強弁していたという。ある新聞は、「放送後に区が取り締まりに乗り出したが、露天商はすでに現場をあとにし、当局は後になって無許可の餃子店を貸し出していた建物の所有主を立件して調査している」と報じた』と。 こうしたニセ食品に対して、朝鮮N報(同日)は、ほかにも、つぎのような事実をあげている。 (1)04年4月には安徽省でニセの粉ミルクを飲んだ赤ん坊13人が死亡するという事件が発生した。 (2)昨年11月には卵に赤みをつけて新鮮に見せるため、生きた鴨に発がん物質の入った染料を食べさせるという事件が発覚した。 (3)さらに今年(07年)に入って輸出用の動物飼料や歯磨き粉などから、人体に有害な化学物質が検出され、中国産食品と薬品に対する不振は国の内外にさらに大きく広まった。 (4)コメは数年前の古米にツヤをつけて高く売るケースがほとんどだ。コメの表面にツヤを出させるには工業用光沢剤やワックスで加工処理しなければならない。工業製品の製造に用いられる光沢剤は食品の製造に使うことはできず、人体に入ると消化器系や神経系に悪影響を及ぼす。ひどい場合には命を落とすこともある。 (5)小麦粉は滑石を混ぜたものやグルテンが除去されたものが、一般の小麦粉と混ぜた状態で流通している。グルテンとは麦などの穀類に含まれる不溶性たんぱく質で、表面積を増加させ、パンなどをよく膨らませる性質がある。 (6)小麦粉を白くするために過酸化水素などの漂白剤を使用する。この薬品は皮膚や粘膜に炎症を引き起こし、長期間摂取し続けると肝臓や脳神経に致命的な障害を引き起こす可能性がある。 (7)またサツマイモのでん粉、はすの根の粉、もち米の粉などにも異物が混ざった不良食品が市場で堂々と売られている。この小麦粉で麺類を作ると、細くすることができない (8)コメや小麦粉などで加工されたパン、麺類、菓子などにもニセモノが氾濫している。粗悪な小麦粉を使用した麺類はもちろん、酸敗して食べることのできない麺類を細かくして、正常な小麦と混ぜて作った麺類もある。 (9)ケーキを作る時も食用ではない色素や糖分が混ざっていたり、賞味期限が過ぎてカビの生えたケーキを粉末にし、再び菓子として焼き上げるケースもある。 (10)牛乳、粉ミルク、豆腐、卵、魚にもニセモノが多い。正常な牛乳から脂肪分を抽出し、そこから粉ミルクを作って販売する。また一般の粉ミルクに何の栄養もない粉末を混ぜた粗悪粉ミルクも製造されている。 (11)中国では数年前にニセ卵が流通し、問題になったこともある。コメの粉や小麦粉などに色素を混ぜて作ったニセの卵は、本物のように白身と黄身でできているため、だまされやすい。 (12)ニセ豆腐もあって、不良豆腐は石灰を混ぜることにより普通の豆腐よりも固くなっている。 (13)05年末に香港では中国から輸入したニセの鮎が摘発された。硫化ゴムで作られたこのニセ鮎を見た消費者が、内臓がないのをおかしく思い当局に通報したことにより明らかになった。 (14)それ以外にも「中國吃網」によると、中国人が毎日食べる食品の中にもニセモノや不良食品が多いという。洗剤が混ざった揚げ物菓子、豆の油が混ざったごま油、粗悪塩の入った調味料、水の混ざったビールや酒、赤い色素や糖分を注射したスイカなど、すべてを書き出すこともできない。 以上(4)~(14)は、「中國吃網」(中国の食べ物)より。 まさにあるは、あるはの、ニセモノ世界だが、それにしても、ニセ卵に、ニセ鮎とは! ニセ鮎にいたっては、何と、硫化ゴムで作られていたという。 そういう中国だから、ダンボール紙入りの、ニセの肉まんがあったところで、おかしくない。……ということで、「報道は、北京テレビのヤラセであった」とする当局の発表そのものが、ヤラセではなかったのかという疑惑が生じている。つまりダンボール紙入りのニセの肉まん事件は、本当にあった? が、中国ばかりを非難していてはいけない。 この日本でも、たとえばミカンなどを着色するため、その時期になると、特殊な肥料をミカンの木の周辺にまくことは、よく知られている。あるいはツヤをよくするため、表面にワックスをかけている業者もいるという話を聞いたこともある。 そう言えば、最近のスイカは、どれも甘い? 以前は、当たりはずれがあって、甘いスイカもあれば、そうでないスイカもあった。しかしこのところ、そういったハズレが、ほとんどない。やはりその時期になると、特殊な肥料を与えて、糖度をあげるのだそうだが、これにも(?・マーク)を、1個つけたい。 また米にワックスをかけるという話も、一度、考査してみる必要がある。私たちも、店頭で米を選ぶとき、ツヤを見て選ぶ。だから中には、米にワックスをかける業者がいたとしても、おかしくない。 中国人と日本人。基本的には、小ズルサという点では、そうはちがわない。こういう事件を知ると、日本人は大騒ぎするが、しかしこの日本でも、つい最近、牛肉の中に、古いブタ肉やニワトリの肉を混ぜて売っていた業者が問題になった。その前には、ニセ食品ではないが、K国産のアサリを、日本産アサリと偽って売っていた業者が摘発された。そういう意味では、日本の業者のほうが、より巧妙になっているとも考えられる。 「食」は、健康の「要(かなめ)」である。多少、見栄えは悪くても、本物をつくり、本物を売るという姿勢が、何よりも重要だと思う。一度、このあたりで、日本も、私たちの食生活全般を、洗いなおしてみる必要があるのではないか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年07月24日 05時24分42秒
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