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楽天・日記 by はやし浩司

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2007年09月25日
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カテゴリ:育児問題
●崩壊家庭の中で(ゆがむ子どもの心)

 荒れた自分の家を、得意げになって見せていた子ども(小3男児)がいた。敷きっぱなしにな
った破れたふとん。その周囲に散乱するティシュペーパー。割れた窓ガラス。汚れた台所に、
ゴミの山。一定の限界を超えると、子どもの心から「家庭」とのつながりが消える。ふつうなら、
「家庭の恥ずかしい部分は隠そう」という意識が働くが、そういう意識がない。当然、心も荒れ
る。ものの考え方が粗野になり、他人の心の動きに鈍感になる。

 いわゆる「家庭崩壊児」はこうして生まれる。家庭が本来あるべき家庭として、機能していな
い。こうした拒否的な環境で育った子どもは、心に深刻なキズを負うことがわかっている。こん
な子ども(高1男子)がいた。いわく、「台風で壊れる家を見ていると、楽しい」と。そこで私が
「本当に楽しいのか」と聞くと、「おもしろい」と。さらに「それが君の家だったら、どうするのだ」と
聞くと、「もっと楽しい」と。

 このタイプの子どもは、「世間に迷惑をかける」ということに、たいへん鈍感になる。真夜中に
マフラーをはずしたバイクを、バリバリとふかしても、それが悪いことだという意識がない。ある
いは路上にビンを叩きつけて割っても、それが悪いことだという意識がない。むしろ人に迷惑を
かけることを楽しむようなところがある。善悪を判断する中枢部分が、変調をきたしているため
と考えるとわかりやすい。仮に立ち直っても、その影響は一生続く。俗に言う、ヒネクレ症状と
いうのが、それである。

夫「こんなところに、サイフを置いてはダメだ」
妻「あんただって、この前、ここに置いたじゃ、ない」
夫「だから、ここに置いてはダメだ」
妻「自分だって、ここに置いたクセに、何よ!」 

 このところの不況で、程度の差こそあるが、このタイプの子どもがふえている。平気で自分の
家族や家庭の恥を口にするから、わかる。

「うちの父ちゃんね、毎晩、エロビデオを見てる」
「ママね、パパの稼ぎが少ないから、苦労してるよ」
「パパが本を投げつけて、ママが頭にけがをした」など。

 家庭崩壊を子どもに経験させてはいけない。これは子どもを妊娠したときからの、親の義務
のようなものだ。が、それでも……というのであれば、これはもう個人の問題ではないように思
う。福祉とか、福祉社会というのなら、老人や障害のある人に、こういうタイプの子どもたちも含
めるべきだと、私は思う。客観的に見て、そういう心配のある子どもは、行政による手厚い保
護が必要だ。親の理解と協力が期待できない以上、そうするしかない。

 家庭崩壊を経験した人は不幸だ。結婚しても、「よい家庭を作ろう」という気負いばかりが先
行して、結局は失敗しやすい。あるいは結婚そのものができない。子どもをつくっても、うまく子
育てができない。頭の中に「家庭像」や「親像」がないからだ。

繰り返すが、家庭崩壊だけは子どもに経験させてはいけない、……と思う。(以上、01年記「子育て雑談」)

(付記)

 ……とは言っても、思うがままにならないのが、生活。だれが、自ら不幸になることを望むだろうか。そんな人はいない。

 ただいくら貧しくても、「心」だけは、見失ってはいけない。とくに、子どもの前での、夫婦げんかは、タブー中のタブー。はげしい夫婦げんかは、子どもに、極度の緊張感と恐怖感を与える。それが子どもの心にキズをつける。ときに、トラウマとなり、その子どもを生涯にわたって、苦しめる。が、それだけではすまない。

 このトラウマには、副作用がある。

 やがて時間をかけて、親子関係を破壊する。世代連鎖する。そのトラウマが大きければ、その子どもが多重人格性をもつこともある。激怒したようなときに、まったくの別の人格になってしまったりする。

 幼児期においては、すねたり、ひがんだり、ぐずったりしやすくなる。人格の「核」形成が遅れ、善悪の判断にうとくなることもある。

 子どもは、心安らかな家庭環境の中で、親の愛情をたっぷりと受けながら育つのがよい。何度も書くが、絶対的な信頼関係、絶対的な安心感、この2つが子どもの心をはぐくむ二大要素と考えてよい。

 「絶対的」というのは、「疑いすらもたない」という意味である。
(はやし浩司 夫婦喧嘩 夫婦げんか 家庭崩壊 崩壊児 子供の心理 絶対的な安心感)






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最終更新日  2007年09月25日 07時58分15秒
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