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カテゴリ:子どもの問題
●子どもの心理
+++++++++++++++++++++ 『子どもの先生は、子ども』というのは、私が 考えた格言である。 子どもは、子供どうし、たがいに大きく影響を 受けあいながら、成長する。 最近、こんな経験をしたので、ここに記録して おく。 +++++++++++++++++++++ ●R君(小2)のケース R君は、幼稚園の年中児のときから、私の教室(BWこどもクラブ)に 通ってくれた。 聡明で、性格も落ち着いていて、ほかにこれといった問題はなかった。 が、いつも遠慮がち。 皆がワイワイ騒いでいるときも、ひとりだけ、みなのうしろで、静かに それを楽しむといったふうだった。 そのR君は、小学校へ入ってからも、私の教室(算数クラブ)へ通ってくれた。 様子は、そのままだった。 目立たず、おっとりしたままだった。 で、私は、1~2年おきに、「言葉クラブ」という教室を開く。 以前は毎年開いていたが、このところ体力の限界を感ずることが多くなった。 だから、1、2年おきに、ということになった。 その言葉クラブ(英語と作文を交互に教える)には、K君(小3)という、 きわめて活発な子どもがいる。 好奇心がきわめて旺盛で、行動派。 何か新しいテーマを出すと、「やりたい!」「やりたい!」と、即座にくいついて くる。 もちろん頭もキレる。 鋭い。 その言葉クラブに、R君も入ることになった。 最初、(これは母親からあとで聞いたことだが)、R君は、それにたいへん抵抗したという。 が、入ったとたん、水を得た魚のように、楽しみ始めた。 と、言っても、その言葉クラブのほうでは、相変わらず遠慮がちだったが、先の 算数クラブのほうで、大きな変化が現れてきた。 こういうことは、珍しくない。 (1+1=2)ではなく、(1+1=3)となる。 私は「1+1=3効果」と、勝手に呼んでいる。 クラスを2つにふやすと、その効果が、2倍以上になる。 それまで遠慮がちに行動していたR君が、見違えるほど積極的になってきたのだ。 これには驚いた。 (1+1=4とか、5)の変化といってもよい。 1~2か月もすると、算数クラブのほうでのR君は、むしろリーダー核的な存在になった。 みなと騒ぐようなときでも、先頭に立って騒ぐようになった。 (騒ぐことがよいわけではないが、どこか萎縮している子どもは、騒がせることによって、 エネルギーを外に発散させる。) 学校での様子も変わってきたという。 学校の先生が、K君の母親にそう言ったという。 もう一度、今までのことを整理しておく。 (1) R君(小2男児)は、年中児のときから、私の教室へ来ていた。 (2) 小1のときから、算数クラブに入った。 (3) R君は、おとなしく、目立たない子どもであった。 (4) 小2になるとき、R君は、言葉クラブにも、入った。 (5) そこで小3のK君に出会った。 (6) 国語クラブでのR君は、以前のままだった。 (7) しかし算数クラブでのR君は、まるで別人のように変化した。 R君(小2)が、K君(小3)の影響を受けたことは、すぐわかった。 動作(たとえば、手を小ぶりに振ったあと、相手を指差すなどのしぐさ)や、 友だちに話しかける言い方(「おいやあ」と言って、相手の肩を叩く)など、 K君そっくりの動作をし始めたからである。 もちろんK君のもっていた積極性も、そのまま受け継いでしまった。 「まるで別人」というのは、そういう意味である。 そのことを参観していたR君の母親に話すと、母親は、うれしそうに笑っていた。 私が「子どもの先生は、子どもですよ」と言うと、「そうですね」と。 もちろんどの子どもも、そうなるわけではない。 それまでの下地もある。 素養もある。 それらが積み重なって、そういう現象が現れる。 しかしこうした現象は、子どもの世界では、先ほども書いたように、よくある。 珍しくない。 子どもというのは、しばらくの間、観察学習を通して、周囲の情報を蓄積する。 そしてそれが満を期したとき、まるで爆発するかのように、飛躍的に成長する。 よい例が「言葉」である。 0~2歳まで、ほとんど話さなかった子どもが、2歳前後から、急に言葉を話し 始める。 文字についても、そうだ。 それまでいくら教えても、グニャグニュの線しか書かなかった子どもが、満4・5 歳を境に、急に文字を書き始める。 心理学の世界では、そういう(時点)を、「臨界点」とか、「臨界期」とかいう。 R君も、K君に出会って、それまで蓄積していたものを、一気に爆発させた。 結果的にみれば、「影響を受けた」ということになるが、実際には、K君がR君を 爆発させるきっかけになった。 ただ興味深いことに、言葉クラブのほうでのR君は、どちらかというと、静かで おだやかな子どものままということ。 が、そうでいながら、どこかでいつも、K君を観察しているのかもしれない。 (少しずつ、活発になりつつあるが……。) つまりR君は、言葉クラブで見ているK君を、算数クラブのほうで、再現して いる。 この現象を簡単に説明すれば、そういうことになる。 子どもの世界をあまり知らない人のために、ここに、R君のことを、 記録として残しておく。 (はやし浩司 子どもの成長 子供の成長 子供の先生は子供 子どもの先生は、子ども 子どもの先生は子ども) Hiroshi Hayashi++++++++Oct・08++++++++++++++はやし浩司 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年10月25日 06時57分39秒
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