マンガ家の権利 「ヤマザキマリラジオ」に萩尾望都登場
2日のNHK「ヤマザキマリラジオ」に萩尾望都がゲスト出演していた。 手塚治虫のまんがとの出会い、両親の無理解など、知っていることも、本人の口から語られると聞いていて感慨深い。 最近のこととして、「ポーの一族」の続きを書いていること、デジタルで描いていることを話していた。デジタルの方が、細部が拡大できるし、体も疲れないそうだ。 「ポーの一族」は夢枕獏の熱望によるところもあって続きを描くことにしたらしい。 後半では、漫画家の権利について、主にヤマザキマリが話していた。 映画化された「テルマエ・ロマエ」が大ヒットし、収入があるはずだと周囲から思われ、原作料の100万円以外もらっていないと公表したそうだ。 権利について主張するようになり、出版社から煙たがられただけでなく、先輩マンガ家から、やめるように言われたこともあったという。同世代からも、映像化されたものがヒットしても、二次使用料など待ってく入らないこともあると聞いているとも語っていた。 契約の仕方にもよるのだろうが、脚本を見て、原作として使われることをキャンセルする権利を織り込むこともできるのだそうだ。 映像化に当たって、原作の名だけ借りているようなものが多かったために、原作者の自死という不幸な事件があったばかりだ。むしろ、出版社やテレビ局、映画会社に聞いてほしい話だった。 ただ、中身はどう変えられても、映像の原作として使われればそれだけでありがたい、という時代もあったはずだ。原作というだけで売り上げが増えるのは事実ではあるだろう。 しかし、原作者の意に沿わない形で映像化されたり、原作者の権利がないがしろにされたりすることはあってはならないのだ。公式サイト