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カテゴリ:古い民家の再生
おはようございます、
紙太材木店の田原です。 尾道、鞆の浦、倉敷建築探訪の続き 二日目は倉敷 20年ほど前に訪れて以来ですが 古い民家の再生を自分でするようになってからは初めてで 新たな視点や、再生技術など収穫の多い倉敷訪問でした。 この地には古民家再生工房という設計者集団がいて 30年ほど前から活動しています。 今回は楢村徹さん、大角雄三さん、神家昭雄さんの ご自宅や事務所、再生された住宅の見学とご本人からの説明という 古い民家の再生工事をする実務者が聞いたら よだれの出そうな豪華講師陣です。 倉敷の町はまだまだ個人所有の普通の家が多くありますが 通りに面した建物はかなりの割合でお土産屋さんやらカフェに変わってます。 岐阜の美濃市や高山、古川に比べると 街の規模が大きいのでとても一日では見きれません。 建築関係者であれば一人でじっくり散策、調査がお勧め 一般の方向けの興味の出そうな写真の紹介 大黒柱の根元が腐っていたための補修 大黒柱が傷んでいると再生自体を諦めてしまう方もいますが ご覧の通り立派に再生されています。 焼き杉板が塀や住宅の外壁の水はねする箇所に多く使ってありました。 キシラデなどで塗装すれば必ず補修が必要ですが それよりは長い時間持つようで、 焼いてからその上にキシラデを塗る場合もあるとか。 なまこ壁も倉敷では定番のようです。 街並みになまこ壁が溶け込んでいるので ちょっとした小壁にも使われておりました。 美濃地方では蔵で使われる場合が多く 一般的な住宅のではあまり見られませんが 防火の意味合いや耐久性からはとても理にかなった壁ですし デザイン的にも優れています。 今打合せ中のお客様にも提案できそうですから 早速左官屋さんと相談です(^_^) 最後は実務者向け 古い住宅の場合2階の床がふわふわすることがあります。 床を支えている梁が細いのに 長い距離を支えているからですが その補強方法がこちら 梁の間に同じ材背のものをいれてます。 今回の訪問では古い家を再生するためのいろんな手法をたくさん見ました。 古民家再生工房の皆さんがこの30年間で 様々な手法で試行錯誤しながら再生させてきた技術が そこかしこに見られます。 それは貴重な経験の宝庫で 古い民家の再生を業務の一環としている実務者であれば 一度ならず何度訪れても新たな発見があるはずで 実務者必見のスポットです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015年11月18日 08時11分24秒
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