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カテゴリ:文学その他

 今日もまた、ついついブックオフに足が向かってしまった。確かに、本物の古書店のように掘り出し物がみつかることはあまりないのだが、そういう古書店は残念ながら手近にはないのである(最近はたまにインターネットで見つけた本を注文します)。

 だから、ほとんどは散歩のついでと時間つぶしのようなものなのだが、とにかく本が大量に並んでいるのを見るだけで、仕事のストレスが解消されるのだから仕方がない。

 で、今日の収穫は300円で買った弥生書房刊の 『ハイネ詩集』 であった。定価は1000円となっているが、20年前のものであるから今の定価はもっとすると思う。

 いい歳をしてハイネだと、などと笑ってはいけない。ハイネは、「あーいをかーたるハイネのようなぼーくーの恋人」 などという軟弱な歌詞の似合う詩人では断じてないのである(もちろん、それはそれ、これはこれという見方もできますが)。

 ハイネが生まれたのは1797年である。つまり、隣国フランスでは、まだまだ革命の余燼がぶすぶすとくすぶっている最中のことである。

 彼は、その後の全ヨーロッパを巻き込んだナポレオンの台頭と没落、さらにはフランス革命とナポレオンの影響を受けて沸き起こった、ドイツ国内での政治的思想的激動の中で成長することになる。

 マルクスは若干25歳で書いた 『ヘーゲル法哲学批判序論』 の中で、「われわれドイツ人はわれわれの後史を思想の中で、哲学の中で、体験した。われわれは現代の歴史的同時代者であることなしに、それの哲学的同時代者である。ドイツ哲学はドイツ史の理念的延長である」 と言っているが、カントからヘーゲルにいたるドイツ観念論の展開を最初にそのようにとらえた人こそ、誰あろうハイネその人なのである。
 

 ドイツの哲学は全人類に関する重大な事柄である。……これらの学説によって革命勢力は発展したのであって、その革命勢力はそれがどっとほとばしり出て、恐怖と讃美とをもって世界を満たすことのできる日を待つばかりなのだ。……
 いなずまが雷に先立つように、思想は行動に先立つ。ドイツの雷ももちろんドイツ的であって、そんなに敏捷ではなく、いくらかのろのろと近づいて来る。しかしやって来ることは来る。そして君たちがいつか世界史上に未曾有の落雷の音を聞いたら、そのときこそ、ドイツの雷がついにその的に落下したのだと思いたまえ。
『ドイツ古典哲学の本質』より    


 1830年7月のフランス七月革命に影響され、青年ドイツ派の中心となっていたハイネは、1831年にフランスのパリへ亡命し、ドイツの歴史と哲学をフランスに紹介するために、上で引用した著作を書いた。

 以後、ハイネは母国の政府から死ぬまで危険人物視され、その著作はメッテルニヒやビスマルクによって禁書とされた。さらに、ヒトラー政権下では、ユダヤ人であるとの理由でアインシュタインやフロイトの著作と同様に焼かれることになる。


   おだやかな月かげを浴びて
   のどかにいこう森や川
   ただときどきドカンと音がする。―― 銃声か。
   たぶんあれは仲間がひとり撃たれたのだ。

    (中略)

   自由の最後の砦が落ちた、
   ハンガリーは血を流し死に瀕している
                    
                「1849年10月」(ハイネ詩集)より






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Last updated  2009.04.03 05:36:34
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