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カテゴリ:イ―ネオヤ、その他のオヤ
オヤは技法や使用道具、材料などによっていくつかに分類される。
それらは一斉に始まったものではなく、その時代時代の背景があって始まり、終わり、もしくは続けられてきている。 ボンジュクオヤと呼ばれるビーズを使ったオヤもそのひとつ。 材料的にはレース糸とビーズを使い、技法としては縫い針を使うイーネとかぎ針と使うトゥーに分かれている。 オヤの話に戻ると。 もっとも古いオヤはイーネオヤであると考えられる。 布の端から抜いた短い糸でも作ることができるイーネオヤは、まだボビンの色が出回る以前の技法。主に繭からシルクを取ること、もしくはその糸が手に入れられることが可能だった地域で栄えてきた。 白色のレース糸が出回るとレース糸を使用したイーネというのも試された時期がある。 これは非常に稀でその存在を知っている人の方が少ないとは思うけれど、実際にアダナやハタイ方面の村で見せてもらったことがある。 ただオヤの魅力は色とりどりの花のモチーフであるから、白糸だけでは寂し過ぎる。 その白糸に1960年ー70年頃に手芸屋さんなどで一般的に手に入った小さなビーズを添え色として取り入れるようになった。 それがボンジュクオヤである。 ビーズ自体はそれ以前にもバックや装飾品として古くから使われてきたので存在していたと思う。 それが庶民の手に落ちたのがボンジュクオヤが作られるようになったきっかけになったのであろう。 最初はコットンのレース糸を通して使われていたものが見られる。 その後、1970年代に入ってナイロンなどのボビン糸が出ると化繊糸に通したものも作られた。 しかしボンジュクオヤは手が込めば込むほど、豪華になればなるほど、その重さから実用にはほど遠いものになっていった。 そしてナイロンのボビンの色糸が市場に出回ると、トゥーオヤの時代がやってきて次第にボンジュクオヤは作られなくなったのである。 現在70歳、80歳代の女性に古いオヤを見せて、というとたいていがこのボンジュクオヤを出してくる。 約60年前のことであるから、本人が娘時代に作っていたものとして計算も合う。 村などに行けば年配の女性が農作業や放牧の際に頭に白いガーゼ地にボンジュクオヤのスカーフをしているのを見ることもある。 イーネオヤやトゥーオヤがスカーフに直付けで作ることができるのと異なり、ボンジュクオヤは一般的にはブレード状に作って、それをスカーフに取り付ける形である。 技術的なこともあるし、ビーズという特性から洗濯をするのに外せる方が良いという理由もあったかもしれない。もちろん重みから保管方法として別々にした方が良いというのも考えられる。 だから女性たちはまずボンジュクオヤのブレードを作り、保管し、必要に応じてスカーフに取り付けていた。 古いものではスカーフに取り付けられていたものも出るが、ブレードとして保管されたものもたくさん見る。地域によってはむしろ、ブレードとして保管されていたものの方が多いこともある。 今回、ご紹介するのはトルコの北西部バルケシールのボンジュクオヤのブレード。 シンプルに実用できる小ぶりなサイズのものが多い。 バルケシールと言っても村や民族、地域によってオヤスカーフの形態、使用目的もそれぞれ異なるので、ブレードの長さはスカーフの2辺、2辺半に付ける長さである150~200cmのものもあれば、4辺全てにつける250~350cmのものもある。 作っただけで実際はスカーフに取り付けたことのない未使用品がほとんど。 稀にスカーフから外して保管してあるものもある。 たくさん手に入ったので、これらを活用してくださる方にお安くご提供したいと思います。 ブレードとしてラリエットのように使ったり、金具と合わせてネックレルやブレスレット、イヤリングなどに作り直すのも可能。 シリコン系の溶液で固めてカットすればほつれ防止にもなる。 洋服やエプロンの縁や、ジーンズの後ろポケット、バックや小物入れにも使えそう。 ↓↓↓↓↓ ビーズオヤのブレード 1960-70年頃に作られたほぼ未使用のヴィンテージ品。 今回、長さなどの測量などはせずこのままご提供します。 ネットショップにはほんの一部しか掲載できませんが、大量にありますので、まとめ買いされたい方はご連絡ください。 さて、以下は今週と来週のオンラインイベントのお知らせです。 1. 10月31日(土)20:00~ zoomを使ったオンライン勉強会。 今回のテーマはアンカラ県ナウルハンとボル県ムドゥルヌの伝統のイーネオヤスカーフ。 お申込みはオヤマニアの会さんのinstagramのDMまで ↓↓↓↓↓ オヤマニアの会 お名前とzoomに表示される名前を添えてお申込みください。 なるべくたくさんの現物を見てください。ブレード作品作りのヒントがあるかもしれませんよ。 2. 11月6日(金)20:30~ zoomを使ったライブオンラインツアー。 アンタルヤのドーガラジからカレイチ方面へ、生活者になった気分でお散歩します。 道々トルコの食べ物や手工芸を紹介しながらアンタルヤの絶景スポットへ~。 私のYouTubeのアンタルヤ散歩とはまた一味違う内容です。 お申込み、お問合せはHISさんへ。 下にリンクを貼っておきますので、ご覧ください。 そしてみなさまのご参加をお待ちしております。 ↓↓↓↓↓ HISライブオンラインツアー ------------------------------------------------------------------ YouTubeに「ikumi nonaka」チャンネルを開設しました。 トルコの伝統手工芸、食文化、生活、牧畜などをご紹介していきます。 新着のお知らせがいくように、チャンネル登録をぜひお願いします❤ ikumi nonaka ------------------------------------------------------------------ ミフリのショッピングサイトはコチラ↓ ミフリ&アクチェ にほんブログ村 にほんブログ村 その他・全般ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 26, 2020 04:35:04 PM
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