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続々・絨毯屋へようこそ トルコの絨毯屋のお仕事記

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December 9, 2022
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カテゴリ:絨毯・キリムの話
キリムや絨毯でよく見るモチーフのひとつに「S」の文字のようなものがある。
メインモチーフにはならないけれど、特にジジムとしては縦方向にも横方向にも入れやすい形のため、隙間埋めに使われることが多い。



絨毯屋さんによってはこれをSeni SeviyorumのSだとか、SevgiのSだとか説明する人もいるかもしれない。
Seni Seviyorumは貴方を愛していますと訳せるし、Sevgiは愛を意味する。
織り手の女性の秘めた気持ち、愛がいっぱい詰まった織物、なんていえばもっともらしい話になるけれど、トルコ語がオスマン文字から現在のアルファベット表記になったのはトルコ共和国が成立した後の1928年11月1日のことなので、その以前はどうなる・・・になってしまうので、これは明らかに後付けの意味になるのだろう。



Sのモチーフはあとで説明するけれど、広義では男女の愛の意味も含まれるので間違いというわけではないけれど、頭文字を取っていると言うのは少なくとも言えない。

では何のモチーフかというと、トルコ語でチェンゲル(Çengel)。
引っかけたり、留めたりできる先の尖った金属製のものを指す。
一番わかりやすい言葉で言えばフックとか針先とかが適当であろう。

チェンゲルは日常の中にも普通に目にするものである。
写真は肉などを引っかけて重さを計測する量りのチェンゲル。
馬やラクダ、ロバなどの装身具などにもチェンゲルが使われている。



先が尖っているということからお守りの意味であることが容易に想像できる。
災いから身を守るためのモチーフ。

そしてその形態と用途を思い浮かべると、異なる二つのものを繋ぐものとしての象徴としても捉えることができる。
それは具体的なものだけれなく、空と海、山と川、水と火、黒と白など形のないものにも当てはめることができ、さらには男女の愛を結ぶものとしても考えられるのである。

そういうことからSは「愛」を意味する、強いては貴方が好きという気持ちを伝える手段だったとも言えないこともない。
例えば兵役に行ってしまった新婚の夫や婚約者と自分を繋ぐ意味だとしたら、それはとってもロマンチックで意味深い。
ただ本来はフックのモチーフであったという話。

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Last updated  December 9, 2022 11:04:29 PM
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