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2023.02.25
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カテゴリ:クルマ
家にいる初期型のシトロエンC5は亡くなった友人の形見で、
海洋性哺乳類のような外観と他では得られないシートの座り心地に加えて、
乗る度にハイドロサス特有の乗り味に感心して頬を緩ませてくれていた。

もう10年以上我が家で唯一の、
マトモに後ろに人を乗せたり荷物を積めるクルマという事で重宝していたのに、
覚悟をしていたミッションやハイドロの前に、
肝心なインジェクターが壊れてしまった。
これは高く付く。

既に液晶の表示が途切れて税金は国の理不尽な言い掛かりで高いし、
同時代のBMWに比べれば信頼性は圧倒的に優秀だったのだけど、
その内にアッチもコッチも壊れたらお手上げである。

既に10万キロオーバーの20年選手も、
さすがに年貢の納め時という事か。
これは寂しいな。

今さら改めてハイドロシトロエンを探す気力も無いし、
ヤリスが2年目でカネも無いし。

どうしたものかと思案しても、
それでも、やっぱりフランス車は手元に欲しい。
最初は少々取っつき難い部分はあるけど
腹に収まればブレッドアンドバターの心地よさ。
なんて事はないけど幼馴染のように人懐っこい所が堪らない。


本当は旧い奴がいいのだけど贅沢は言ってられないと思い、
最近のフレンチはどうなんだろうかと改めて調べてみる。

C5は大きさの割に見切りが良くて取り回しが楽だったけど、
物理的に大きいのは間違いなく、もう少し小さい奴が良い。

そうなるとヨーロッパのダウンサイジングの主流ともいえるBセグメントだ。
同じPSA系の旧型208とC3はどうかとネットを突いてみると、
新型の208(Ⅱ)とかC3(Ⅱ)が出たせいもあるのだろうけど、
相変わらずフレンチ大衆車の中古は、軽を含めた国産よりも割安である。

フランスで一番売れたらしいルーテシアも良いけど、
結構見掛けるしDCTが気に入らない。

C5の後釜なら当然C3だろうけど、
女性ユーザーしか見掛けないのは仕方ないとして、
こいつは少々退屈だし何より新型が良い。

もう一つの208のエクステリアは、
何となくシトロエン系のDS3と被る所があって、
遠目からも他のクルマとは違う個性があって良い。
何より殆ど見掛けない所がへそ曲がりには刺さる。


開発コードA9というオリジナルのプジョー208のプロジェクトは、
既に2007年に始まっていて2011年に公式発表された。
実際にデビューしたのは2012年のジュネーブショーで、
その後、2020年以降は208Ⅱと言うべき新型にバトンタッチしている。


2013~2018年までフランスでは2番目に売れたクルマで、
生産は主にポワシーとミュールーズであり、
EU域内ではスロバキアのトルナバでも行われ、
2013年からはブラジルでの生産も開始している。
総生産数は275万台というベストセラーだった。

2020年まではブラジルで生産されて、
昔からプジョーは新型と旧型を併売するような事があるけど、
今でもマレーシアで売られているらしい。


エンジンのバリエーションが結構多くて、
ガソリンは1Lの68Ps~1.6Lの208Psまで12種類で、
ディーゼルは1.4Lの68Ps~1.6Lの120Psまで7種類を数える。
この中のガソリン1.6LはBMWと共同開発したもので、
プリンスと呼ばれるミニのエンジンと共通。

主力はPSAが大々的に売り出していた、
次世代エコエンジンのディーゼルがデータ改ざんの煽りでコケてしまい、
慌てて大枚をはたいて新設計した1.2Lのピュアテックエンジンだった。


プラットフォームはPF1という先代の207を流用して、
最初のATミッションも古いAL4という、
実質的には3速+ODとも言うべき4速だったのが、
ケチ臭いというか、良く言えば枯れた技術を大事にするPSAらしい。

基本的にはマニュアルで乗るクルマだったのだろう。
それでも2013年後半になると、
ETGという5速の2ペダルセミオートマを追加するも、
評判が余り良くなかったのか2015年後半には6速のトルコンATに変更。


茫洋としたデザインの207から引き継いだシャーシーも、
材質などを見直して平均で110Kgもの軽量化を果しているのが凄い。
その上で外寸をダウンサイジングした挙句に、
後席の居住性を広くしてトランクの容量まで増やしたのは、
本拠地での看板商品という事で相当気合が入っていたと見える。
カネは勿論マンパワーも投入したのだろうけど大したものだ。

ピエール・オーティエ氏のグループによる、
新しいデザインの成果は特にインテリアで顕著だ。

iコックピット呼ばれる一応人間工学を重視したらしい、
超小口径ステアリングでクルマの操作性と俊敏さを追求し、
ダッシュボードの上に飛び出たメーターの視認性と、
センターのタッチパネルに加えて、
ステアリングに仕込まれたスイッチを使う事により、
全体の使い勝手も向上させたというけど、どうだろうか。

何せ、最近のヨーロッパ車というとデザイナーが出しゃばって、
人間工学を無視した変な趣味の自己陶酔インテリアが溢れ返っているからな。
道具として見たら日本の軽の方がずっと良い。

昔のフランス車は元々ヘンチクリンだったけど、そこが良かった。
たとえ208の使い勝手が悪いとか変なドラポジだったとしても、
それだけでクルマは完結しないのだ。
これが腹に収まれば恐らく天国が待っているぞ。

外観は遠目からも見ても、
日本で大ヒットした205から続くクルマと認識出来るのは大したものだと思う。
これからすると新型の208(Ⅱ)はチョッと違う系統になってしまった。


その後の208は2015年10月になると、
マイナーチェンジでフェーズⅡが登場して外観が少し変わり、
この時にPSAご自慢の1.2Lピュアテックにターボが付いて、
新時代の低速からトルクが厚い台形トルクの、
実用車にはピッタリの小排気量エコターボになった。

ミッションは日本のアイシン製6速ATに変更されて、
危険回避のアクティブシティーブレーキや、
バックソナーなどの安全装備も充実して車重が重くなった。


フランス車を買うなら生活の道具ともいえる普通の安い奴が良い。
更に親類縁者も含めた誰もが運転できるオートマ車を買うとなると、
1.2Lのターボ付きで2015年後半以降の年式しかないだろう。


何せいくら安くても極上な文句のない個体だとしても、
208の初期型に使われているAL4は、
C5で経験しているので良く知っている。

各ギアのレンジが広いので1速は発進専門。
2速がギューンとやたらと引っ張って、
やがて3速に入り60Km/hを越えても固定したまま。
とにかく一般道では4速に入る事は無く、煩い上に燃費が悪い。

お蔭で、AL4は殆どマニュアルで操作して乗っていたけど、
お任せだとヨーロッパのアッパ―ミドルのクルマとは思えない、
シフトショックも大きいガサツなATミッションだ。

プログラムがヨーロッパ仕様のパターンなのだろうけど、
同時代のドイツ車のATとは月とすっぽん。
国産安グルマの3速ATの方が遥かに良かったくらいだ。

とにかく初期型のC5で一番のネガはAL4で、
これが良ければ完璧なクルマなので無理して直したかもしれん。


初期型の208XYのコックピット。
とにかく変である。


同じく208GTiのコックピット。
ヤッパリ変。


初期型だけど、左がGTiで右がXYのフロントマスク。


旧型の208のデザインは旧型の205と繋がっている。
殆ど市販車のイメージを引きずって走り回るラリーカーは、
クルマのイメージアップにはF1よりも有効ではないか。


2013年のプライスリストを見ると、
最上グレードが導入される日本ではターボ付きの1.6Lがメイン。

中心的なXYは6MTでエンジンは115Kw(156ps)。
トルクは240Nmを1400~3500rpmで発生して、
重量は1200Kgなので、普通の奴でも結構速いクルマだった。


当時の208のメインが6MT+1.6Lターボだったのは、
ラリーのイメージを全面的に押し出したのかもしれないけど、
何かこれは違うんじゃないか。

庶民の生活の道具であるシトロエンAXと14年付き合った経験から、
やはり、208は生活の道具たる普通のシンプルな奴に限る。

基本的にはBセグメントの大衆車であり、
フランスの安グルマなんだから。





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最終更新日  2023.02.25 19:30:06
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