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カテゴリ:犬
今日、約束通り『サティ』の飼い主に会いました。
サティを届けるという名目で飼い主宅を訪ねました。 どんな環境でサティが飼われているのかを確認したかったのです。 3時の約束だったので、3時5分前にアンリ・シャルパンティエのマドレーヌを手土産に訪ねてました。 マンションはファミリータイプの大きなマンション。 サティがつながれていた飼い主が中庭と呼んでいた場所も見に行きましたが、自転車がたくさん止められていて、一体どこにつないでいたんでしょうか? 飼い主の家近くに着いてもサティは特に興奮する様子もなく、大人しく友人に抱き抱えられたままです。 教えられた部屋番号の呼び鈴を押すと、飼い主の女性が出てきました。 40代半ばでしょうか? きれいな方です。 飼い主をみるとサティは尻尾を振ってキャンキャン鳴いて友人の腕の中で暴れました。 すると飼い主が「ミルキィー!うるさいっ!」っと一喝したのです。 (本名は、どうやらミルキーだったんですね。) 促されて家に上がり、サティを下に降ろそうとした友人に「あ、下に降ろさないで下さい。」そう言いながら、サティを受け取り脇に抱え込みました。 どうやら感動の再会ではないらしい。。。 その時点で、友人も私も不安になりました。 サティを脇に抱えたまま飼い主は、ソファの置いてある居間を通り越してベランダの方へ。 「どうぞ」と声をかけられたので私達も続きました。 ベランダに置いてあるサークルの中に、サティは入れられました。 そして飼い主は、ベランダのサッシを閉めたのです。 ベランダで飼われているんだ! 友人は、すがるような目で私を見ました、 私も、無言で頷いて返しました。 サティは、ベランダでキャンキャンと悲痛な声をあげて鳴いています。 飼い主は、戸棚からオヤツを出すとサティに与えました。 飼い主さんは、2年前に離婚して足の悪い母親と二人で住んでいるそうです。 生活を支える為に飲み屋さんで働いていたそうですが、体調が悪くて休んでいるとも言いました。 散歩にも連れて行けなくてサティが可哀相だから、時々長めのリードで中庭につないでいるそうです。 「外につなぐと、連れ去られたり。。。夏場なんかは熱中症や脱水症状とか。。。怖いですから、もしよかったら。。。お散歩だけでも、うちで引き受けましょうか?」と、言ってみました。 飼い主は、少し黙った後「お願いしようかな。。。でも。。。」 今の自分には謝礼が出来ないとかなんとか。。。 要は、面倒看てもらってもお礼を返す事が出来ないという事を気にされてるようでした。 「もちろんお礼なんて要りません。ついでですから。」と言うと、「じゃあ、たまに。。。お散歩だけお願いしても構いませんか?」と、申し訳なさそうな表情で笑っていました。 勝算は十分にありました。 ベランダで飼われているサティを連れて帰れるかもしれない! それからは、私が家に10匹と外猫40数匹の面倒をみていることや、友人が不妊治療の甲斐もなく子供が出来ない事を話していると。。。 「実は。。。保健所に持って行こうと思った事もあるのよ。」と、飼い主。 なんでも、別れたご主人が、可愛がってたミルキーを見て夫婦生活を思い出すのが辛いかららしい。。。 「でも、やっぱり私も可愛がってた子やし、母親にも反対されて。。。」 もう絶句でした。 ベランダに出されて、中庭に放置されて、挙げ句の果てに保健所? こんな人の元に置いて帰れない。。。 「単刀直入に言いますね。ミルキーちゃん、譲ってもらえませんか?」と言ってみた。 「私、可愛がりますから。それにいつでも会いに来て下さい。」と、すかさず友人。 飼い主は、驚いた様子でしたが「最初に、そう言ってこられるんじゃないかと思ってました。あの子は本当にいい子やから。。。」 そう言った後、黙り込んでしまいました。 こんな飼い主でも、それなりに犬への愛情はあるようです。 「今の飼い方だと、ミルキーちゃんも飼い主さんも大変だと思います。」と、念をおしてみました。 すると「そうやね。。。あの子が可哀想やもんね。」と。 緊張に耐えきれなくなったのか、飼い主に同情したのか、ベランダのサティを不憫に思ったのか。。。突然、友人が横で泣き出してしまいました。 えーーーっ?━━━━━━ヽ(゚Д゚)ノ━━━━━━なんで泣くねんなーーーっ? それでも今がチャンスだから「週1位で、ミルキーちゃんに会えるように段取りしますよ。」と再度プッシュ。 「永遠のお別れではないですから。」と念入りにプッシュ。 しばらく間を置いてから「うん。。。お願いします。」と、飼い主が言いました。 それを聞いて感極まった友人がワーッと更に泣きましたが、そんなのに構ってられません。 話をまとめてしまわないと! いつでも好きな時に会えるという条件付きで、サティを正式に引き取る事になりました。 飼い主は、ベランダで何やらサティに話しかけていました。 最後のお別れをしてるんでしょう。 それからサティを貰い受けて、グスグス泣いている友人を引っ張って、逃げるように帰ってきました。 飼い主の気が変わらないように、サクサク事をすすめたのでサティの様子も細かく見ていませんが。。。 サティが今日から幸せになれるのには、間違いありません。 それにしても。。。「なんで泣いとったん?」と友人に聞いたら。。。 「わからん。」だって。 なんの涙だったんでしょうねぇ? にほんブログ村 初島の猫達を助けて下さい! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年08月24日 16時13分07秒
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