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カテゴリ:山野草
☆今年は、4月30日の日記で紹介したようにキンランの花をたくさん見つけることができましたが、ギンランは3カ所のみでした。
☆ここは、毎年たくさんの花をつけるギンランを見かけるところですが、今年は2本のギンランが咲いていました。ギンラン(銀蘭)は、キンランと同じように、本州・四国・九州の山地や丘陵の林下に生えるラン科キンラン属の植物です。ギンラン(銀蘭)の名は、金蘭に対して白い花が咲くことから。(2015年4月26日撮影)。 ☆ギンランの花は、ほとんど開いていません。(2015年4月26日撮影)。 ☆2日後、キンランの花が全開した4月28日に、再び同じ場所を訪ねてみました。ギンランの花が、花びらを開いています。(2015年4月28日撮影)。 ☆よく見ると、花びらの中も見えるようです。この機会に、ギンランの花のつくりを調べてみることにしました。(2015年4月28日撮影)。 ☆右の花では、外花被片(萼片)が3枚で上萼片1枚と側萼片2枚、内花被片(花弁)が3枚で側花弁2枚と唇弁1枚、唇弁の真ん中の裂片が短く尖っているのがわかります。 ☆右の花と右上の花では、唇弁の真ん中の裂片の表面に白い筋が隆起しているのがわかります。 ☆右上の花と上の花では、花の中央に雄蕊と雌蕊が合着した蕊柱(ずいちゅう)も見えます。また、唇弁のつけ根の部分が短い距(花冠のつけ根が後ろに飛び出たもの)になっているのがわかります。(2015年4月28日撮影)。 ☆4月28日は、晴天と高温という好条件が重なり、キンランだけでなく、例年は花が開かないギンランの花のつくりも観察することができました。 ☆キンラン・ギンランは日本の代表的な野生蘭で、雑木林などでどこにでも見られる花でしたが、野生蘭ブームによる乱獲によってキンラン・ギンランは少なくなり、国の絶滅危惧種に登録されています。 ☆キンラン・ギンランは、菌根菌(ラン菌)という菌類と共生し、その菌に対する依存度が強く、菌根性樹木・菌根菌・キンラン(ギンラン)の三者共生系がなければ生育できないため、自生地からキンラン(ギンラン)のみを採取しても、庭で育てることはできません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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