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家曜日~うちようび~

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2020.09.19
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コトの発端は、些細なコト。

妻と、長女のP子、次女のOちゃんで、イオンに行った時のコト。

長女が次女の前で、自分しか持っていないお菓子を見せびらかし、

結局一口も分けてあげないまま、

パクっと次女の前で自分だけ食べてしまった。

・・・ように、妻には見えたらしい。

その長女の行動に妻がカンカンに腹を立て、

家に帰って来てから、長女にコンコンと説教をした。

後になって落ち着いて長女の言い分を聞くと、

家に帰りたくないとママにダダをこね続ける次女しつけるため、

自分が持っていたお菓子で釣ってイオンの出口に誘おうとしたが、

全然お菓子に釣られないので、諦めて自分だけ食べた。

という理由があっての行動だったらしいのだが、

何故あんな意地悪したの??

ママが何で怒ってるか分かってる??

自分のしたことの何が悪いか分かってる??

わぁーーーっとなって矢継ぎ早に質問攻めをする妻に、

これまで折れるべき時には空気を察して折れるタイプだった長女は、

この日ばかりは、何が気に入らないのか、何を聞かれても頑として、

分からない!

分からない!

分からない!

の一点張りを決め込んだ。


結果、女二人は家族史上稀に見る険悪なムードになり、

お互い半泣き状態で、その日は一切口を利かなくなってしまった。



次の朝、

僕が子供部屋の長女の机をふと見ると、

一枚の手紙がこれ見よがしに置いてあった。


これ見よがしに、長女が書いた手紙である。

最新型の挑戦状である。





1日め
神へ
今日は、Oちゃんをいじめてしましました。すみません。

そうしてママにおこられました。
ママに、どうして「Oちゃんをいじめるの」と言われました。
その時私は必ず「分からない」と言いました。
でも、神には嘘をつけませんね・・・
実は心の奥のほうにOちゃんにキツくたってしまう自分がいて、
その自分が出てきてしまうのです。
その自分がOちゃんにキツくあたったのは、
Oちゃんに立派な子になってほしいということなのかもしれません。
もしかしたらママにくっついているのが羨ましかったのかもしれません。
なので私にも、詳しくは分かりません。
あと昨日漢字を覚えました。すごいでしょう。褒めてください。
もしかしたら・・・
私を褒めてくれるのは・・・
神だけかもしれません。

P子より




・・・・・・・うわあ。


・・・・・・・・め、


めんどくせえ。

           BY Q輔

ああ、なんとまあ面倒臭さいチャイルドが仕上がったことでしょう。


ああ、我が子ながら、末恐ろしい。


その時たまたま妻が近くにいたので、

「ほら、ママへの手紙だよ」と言って、

「表向きは神に憐れみを請いつつ、実は親を呪い殺す手紙」を見せた。


・・・・・・・うわあ。


・・・・・・・・め、


めんどくせえ。

           BY U子


夫婦だねえ。寸分の狂いなく、同じリアクションだもの。


妻のやつ、よせばいいのに何度も噛みしめるように読み返すもんだから、

長女の怪文書のパワーに負けて、ついには泣き出してしまった。

・・・可愛くないったらありゃしない。

・・・憎たらしいったらありゃしない。

そう何度も呟きながら、僕の前でさめざめと泣いた。

正直でよろしい。

我が子への愛と憎しみは表裏一体、そのどちらかしか持ち合わせていない親などいない。


いかーん、いかーん、これは絶対いかんパターンのやつじゃん!なんつって、

そっから僕、

その場で、妻と二人きりで話して。

その後は、長女と二人きりで話して。

さらにその後、家族全員で家族会議をして。

声枯れ枯れ、ノド潰れるちゅーの、ったく。

結果、誤解や、行き違い、わだかまり、一応は排除された模様かと。

ここしばらくは、仲良くやっとる。・・・のかな?




ぶっちゃけ、子供たちの心が成熟するのは、まだまだ先。

てゆーか彼女たちの心は、今やっと実りを始めたばかり、青くてカタくてシブいのは当然。

自分の複雑な感情を上手に捉え、それを瞬時に適格な言葉に変え、

正しく相手に伝えるには、まんだまんだ修行が足らん。てか、僕ら大人だってなかなか。

でもまあ、その表現法には多少問題があるにせよ、長女のあの手紙を読む限り、

自分のモヤモヤっとした心を「分からない」の一言で片づけることなく、

整理がつかないなりに、表現しきれないなりに、

霞に手を伸ばし、掴み、言葉への変換を試みた爪跡は確かにあるのです。

僕や妻の心にガリっと。ミミズ腫れした彼女の爪跡が、ガリっとね。

痛てて、成長してんじゃねーか、痛てて、なんつって。




とは言うものの、長女よ。

あのよ~、お前よ~。

これからは、いちいち神に請うな、さっさと親に請え。

それから、神への手紙を机に置き忘れてくれるな。

ほとほと対応に困り果てる。

んで、書き出しの「1日め」って何ぞ??

こんなん2日も3日も続けられたら敵わん。

あと、神、呼び捨てはやめれ。

憐れみ請うなら「様」つけとけ「様」。



・・・ったく、トホホだよ。




ブルーハーツのラストアルバムに「歩く花」というナンバーがあってさ。

その曲には、こんな一節があります。


覚えたり 教えられたり 


勉強したりするんじゃなくて


ある日突然ピンときて 


だんだん分かることがある



子供たちの、この「だんだん分かる」感じっちゅーのを、

焦らず、温かく見守ってやる、それが親なり。



いつの日か、根っこが消えて、足が生えて、

愛する人の庭に咲くため歩きだすであろう、今は小さな花のつぼみを愛でつつ、

遅ればせながら、

そんなことが、

だんだん分かってきた、僕なり。





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最終更新日  2020.10.04 21:00:27
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