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カテゴリ:洋画(欧米系)
周防正行監督の『Shall We ダンス?』を観て初めてこのミュージカル映画の存在を知りました。
いつか機会があれば…と思っていたのですが、本日めでたく拝見することができました。 あらすじなんかはここにくわしいので見ていただくとして、驚いたのはあのスキンヘッドの 王様役の、ユル・ブリンナー。東洋人にしては彫りが深すぎるな、と思っていたのですが、まさか(旧)ソ連人だったとは。 1962年といえば、日本は江戸時代末期。開国か攘夷かで国内が大きくゆれていた時期です。植民地政策を標榜する近代帝国主義の波は、アジア・アフリカ地域全般を襲っていました。シャム(現在のタイ)は、ネパール・日本などとともに欧米の植民地になることを逃れた数少ないアジアの国でした。 今から半世紀近く前に作られたこの映画が、どこまで時代考証的に正確なのか判断できる知識は自分にはありません。すれた映画鑑賞者なら、全体を流れる近代=善、近代=正義であるかのような空気には辟易するかもしれませんが、ともあれ、近代=強者と認め、それに対してどう対応するかが、シャムにも江戸幕府にも等しく課された共通の命題でした。伝統と科学に引き裂かれる王様の苦悩がよく伝わってくる映画です。 リンク先のあらすじの紹介にはありませんが、本映画には二重の悲恋物語という側面もあり、英国大使を迎える晩餐会での余興の劇中劇の演出も見事でした。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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