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2018/04/24
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基本的に「本」は好きです。
買い物に行って、妻がトイレなどに行くと、そのわずかな時間でも、本を開いていると手持無沙汰になりません。
やっぱり、スマホよりも「本」の方がしっくりきますね。

ただ、夜、ソファに座って本を読もうとすると、ものの5分くらいで眠気に襲われ、一向に前に進みません。
というわけで、家で本がなかなか読めないのですが、先日、東急ハンズのイベント「廃材の森」に行くために往復の新幹線の中で読んだ本が「闇の子供たち」です。
おそらく、もう5年以上も前にブックオフで買ったもの。

2002年に発刊された作品なので、もうすでに16年前。
見てはいませんが、2008年には映画化もされているようです。

舞台はタイ。
発展途上国というのはえてして貧富の差が極端に激しいものですが、農村地帯の「極貧」のために、10才にも満たない子供がわずかなお金で売られていく。
売られた先は、児童専門の売春宿。
描かれる内容は、私の想像を超える地獄のような光景です。
欧米や日本などの裕福な国から来た幼児への異常な性愛嗜好者の慰み者となり、エイズに感染してゴミ捨て場に捨てられるもの・・・。
前半はというと、読むに堪えないような「地獄」が描かれています。
後半は、児童福祉施設で働く日本人女性と、新聞記者が幼児からの「臓器売買」をめぐって取材を進めながら物語が進みます。

あまりの凄惨な内容に、この物語は、ノンフィクションなのか、フィクションなのかということが問題になります。
おそらく、作者としては、限りなくノンフィクションの気持ちで書かれたフィクションということなのでしょう。
作者の梁石日は、自身の父親や生い立ちがモデルとなった「血と骨」という作品で有名ですね。
この作品もまた、すごくインパクトのある作品でした。

梁石日の作品を多く読んだわけではありませんが、「理不尽」というのが大きなテーマであるように思います。
理不尽とは、筋の通らない、理屈に合わない、ということですが、この世の中には、もって生まれた境遇のために、「理不尽」な人生を強いられる人というのは多いですね。
それが、在日という問題であったり、「貧困」という問題であったりするのですが、本人にはまったくもって責任のないところで、理不尽な仕打ちを受けてしまう。
人権の問題というのは、本来、この「理不尽さ」の問題なのでしょうね。

先日テレビの番組で、巨大なゴミ捨て場でゴミをあさるスラムに住む人たちのことを特集していました。
発展途上国にも「大量消費」の波は押し寄せて、大量のゴミが出るものの、それを適切に処理する費用もないため、都市の郊外に巨大なゴミ捨て場ができる。
そこには有害物質もあり、不潔極まりない場所であるにも関わらず、それでもなお、日々の糧を得るためにゴミをあさる人たちがいて、ゴミ捨て場のそばには、ゴミをあさることを目的に集まった人たちのスラム街ができる・・・。

日本では信じられないようなことが、今でも世界中で起きていますね。
そう思うと、この物語というにも、あながち「嘘」ではないのだろうという気がします。

何ができるわけでもなかったりするのですが、「知ること」「興味を持つこと」というのは問題解決のためには不可欠なことでもあります。





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Last updated  2018/04/24 08:04:36 AM
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