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テーマ:映画館で観た映画(8352)
カテゴリ:好きな映画
昔はアカデミー賞を取った作品と言うと小難しいものが多くて、単細胞な私は食指が動かなかったのですが、最近は私でも見てみようかな?と言う作品が選ばれる事が増えてます。 あらん? もしや、私が大人になったって事かしらん? それとも、商業主義に傾いている? ・・なんて大人の事情を詮索するのは、またの機会にして、本題に。 現・英国女王エリザベス二世のお父様、ジョージ六世のお話です。 英国圏以外で、この映画を見る前から彼の事を知っている人は多くないでしょうね。 私も、そうでした。 彼のお兄様エドワード八世は、アメリカ人女性シンプソン夫人との「世紀のロマンス・王冠を賭けた恋」の主人公として有名ですから、知っている日本人も少なくないでしょうけど。 そう、ジョージ五世の次男である彼は、本来なら国王になる定めではなかったんです。 まして、吃音症で人前に出るのが嫌いな彼は、王になんてなりたくなかったんですよね。 それなのに、即位一年あまりで王座より恋愛を取っちゃったお兄ちゃんのせいで、お鉢が回ってきちゃった。 可哀想なバーティ(ジョージ六世)。 そんな王を演ずるのは、コリン・ファース氏です。 お話は、彼が王になる前から治療を受けていたオーストラリア人のスピーチ矯正専門家・ライオネル(ジェフリー・ラッシュ)との交流を軸に、彼の即位、そして第二次世界大戦開戦に際しての英国王としてのスピーチへと進みます。 ライオネルの心理面からアプローチする治療法に戸惑い拒否していたバーディも、その人柄に次第に心を開き、やがては二人の間には強い友情が芽生え・・。 こうやって書くとなんだか浪花節的ベタな話運びですが、湿度は低めで、それでいて細やかな描写です。 イギリスでは格下に扱われていたオーストラリア人であるライオネル。 その上、実は正式な資格を持っていなかった彼のエピソードも、きちんと描かれていました。 なんかね。 じんわり、いいです。 英国の空気を程よく感じさせ、小さな笑いを織り交ぜ、重くないけど、軽くもない。 DVD発売されたら、買っちゃうかも・・と、久し振りに思っちゃいました。 それにしても。 こんなにいい映画なのに、アカデミー賞も取っているのに、なぜか我が街では市内で上映されておりません。 車で30分かかる郊外の映画館にまで行かなくてはなりませんでした。 上映当初はそうでも、アカデミー賞を取った後は街中でも上映してくれるだろうと暫く待ったのですが、ダメでした。 平日の夜の回だけでもいいのに、どんだけ子供な街なんだ!と、いささか呆れてしまいましたわ。 これもまた、「大人の事情」なのでしょうかねぇ。 2010年 イギリス×オーストラリア映画 英国王のスピーチ(THE KING'S SPEECH) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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