わたしの部屋

ヤッパシ横綱は強い。

千秋楽は、本割決定戦とも横綱照ノ富士の強さが際立った。

横綱とは、圧倒的な強さがあるから横綱と分かっていても
照ノ富士は、長く休場していたため
１０勝もできれば良いだろう…と勝手に踏んでいた。

下手をしたら、膝が壊れて途中休場かも？
とも思っていた。

2日目に若元春に敗れた相撲は、それを予感させるに十分だった。
7日目、落ち目の正代に敗れた時は、その予感が当たっていると実感した。

ところが、そんな相撲好き爺の意に反して

それ以降の照ノ富士は
番を重ねるごとに上向き、堂々の勝ちを重ねる。

１２日目は、われら相撲ファン期待の星、大の里が相手。

新入幕とはいえ大の里は
アマチュア横綱から各界入りした大物
体力、地力とも備わって新入幕ながら勝ち越している逸材。
それを、いとも簡単に転がした。

１３日は、琴の若戦、堂々の寄り切りで
相撲を取らせず２敗で並んだ。

そして千秋楽。

琴の若は飛猿を上手投げで下し
勝残って土俵下で結びの大一番を見つめている。

もし横綱が負ければ、優勝が琴の若に転がり込む。

が、照ノ富士と霧島との一番はあっけなかった。

圧倒的な横綱の強さだった。

照ノ富士は右を差し、左上手を取ると釣り気味に一気に霧島を寄り切った。

優勝決定戦、観客は琴の若の勝利を願って湧き上がる。

わたしも、決定戦は本割のようには簡単にいかないだろう？

照ノ富士は大一番に勝ったが、息が上がっているに相違ない。
翻って琴の若は少々休んだ。息を吹き返してる。
だから決定戦は琴の若に分がある…

横綱が強いと言っても、回復力では劣るはずだ。
まして膝に故障を抱えている。
この一番は琴の若が優位だろう…
などと、相撲大好き爺の希望的観測は止まるを知らない。

が、大方の相撲ファンの予想を裏切り…多分。

照ノ富士は、関脇琴の若をがっしり受け止め、
堂々と寄り切る横綱相撲を取った。

照ノ富士は本当に強い！

今場所絶好調だった、霧島、琴の若に
相撲を取らせなかったことを見てもそれがわかる。

かつて横綱白鵬は、肘打ち、張り手など
横綱にあるまじき姑息な手段を多用し勝利を重ね
顰蹙を買ったが、照ノ富士はそういう下卑たことはしない。

堂々と受けて立つ横綱相撲を取る。

そして勝つ！

協会は早く、もう一人の横綱を作りたいと躍起だが
見る方としても、横綱は東西揃っていなくちゃ面白くない。

第一大相撲の重みが全然違うよ。
横綱不在の相撲なんて、木戸銭割引してほしい位だよね。

が、近い将来、豊昇龍、霧島、琴の若の内誰かが射止めるだろうが
上がった時には、照ノ富士と互角の相撲を取ってほしい。

だけど今場所の内容を見ると
琴の若、霧島、豊昇龍、大の里などなど
好調力士といえども、とても今の照ノ富士には遠く及ばないよね。

だからどんどん稽古して、さらに強くなって
横綱と互角に当たってほしい。

照ノ富士が健在なうちにぜひそうなってほしい。

だけど一つ大きな心配事は

腰や膝に、大きな故障を抱える横綱の体調が、
いつまでもつか？と言うことである。

照ノ富士は、受けに回った相撲を取ると、
一発で壊れるガラスの膝と腰を抱えている。

だから照ノ富士も、立ち合いに磨きをかけて
決して受けに回らない相撲をとってほしい。

照ノ富士の天下が続くほど
皆々が切磋琢磨するので
大相撲の懐が深くなるような気がする。

大相撲ファン爺の楽しみもさらに増える。



今日の一句



勝てば官軍負ければ哀し名残雪



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