テーマ:ワイン大好き!(30782)
カテゴリ:オーストリーワイン
さて、ここからは例の如く先日のワイン会のワインです。 1本目はこの、グリューナー・フェルトリナー・アクスポイント・スマラクト07です。生産者ヒルツベルガーは、ヴァッハウが観光客むけの甘口ワイン生産を中心にしていたころから、この土地の力を信じ辛口ワイン造りをしていたそうです。畑はヴァッハウでも非常に上流に位置し、パノニア気候の影響が及ばないため非常に冷涼。そのため、スマラクトクラスのワインには貴腐葡萄を使用するそうです。アクスポイントは、1999年が初収穫の大変若い畑です。 価格は、写真のお店で5800円でしたが売り切れ。別ヴィンテージを持っていたお店もありましたが、そちらも売り切れです>< 色は薄い黄金ないしツヤのある黄色。やはり貴腐葡萄が使われているのでしょうか。 香りにもしっかりとした蜜のニュアンスを感じます。濃厚な蜂蜜、とまでは行きませんが、花の蜜や蜜入りリンゴといったニュアンスをしっかり感じます。その他、柑橘ではグレープフルーツのほかに完熟オレンジといったやはり濃さのある要素を感じます。また、フローラル、メロン、カリンや少々のトロピカルなどの黄色いフルーツ、微かな貴腐っぽさといった要素も。定番のハーブやスパイスのニュアンスは、出てくるまで少し時間がかかり、強さとしてもそう強くは無いでしょうか。それでも、アクセントとして、やはり欠かせない個性を作っています。 味わいは、果実味中心で酸は下支え系というこの品種らしいバランス。もちろん、甘ったるいなどという事は無く、バランスは良好で、後口にかけてきれいさのある辛口となっています。ボディは、厚みのあるミディアムですが柔らかさと透明感を感じます。コクとピュアさの両立は、オーストリーワインの大きな魅力ですね。グリューナーによくある、微かな渋味はあまり感じませんでした。 会では、一番手として、付き出しのインゲンの胡麻和えとお造りのタイミングで飲みましたが、胡麻和えのソースとの相性は抜群。インゲン自体とも、派手さはありませんでしたがしみじみ合うといった感じです。お造りでは、鱧、サワラ、アジどれとも喧嘩しませんが、温度が低めなら鱧やアジ、やや上がってきたところではサワラと相性がよくなるように感じました。 特に、サワラは脂のそこそこ乗ったものをタタキにすることで、柔らかさのある味わいになっていたのですが、それがやや温度が上がってふくよかさの出たこのワインになかなかいい相性でした。旨みや香りが劇的に引き合うというものではありませんが、柔らかさ同士がしみじみいい、といった感じですね。 やはり若木という事なのでしょうか、あけてすぐからキレイにまとまっていて、香りもしっかり感じられるワインでした。ただ、これをもう数年瓶熟させたり、栓を抜いてから時間をおいたらどうなるかといった点については、興味をそそられるところです。 貴腐っぽさの強いワインが、時間とともにいきなりハーブ全開、などということもありますからね…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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