カテゴリ:偐万葉
最近、他人様のブログを訪問しては、コメントに和歌を書き入れたりすることが多いのですが、そのうちの一つ松風6923氏のブログに書き込んだ歌も数えてみると本日で35首にもなっています。折角なので、これも本歌集に掲載して置くこととします。その他の方に贈った歌も折々に本歌集に掲載することと致します。 <偐家持が松風麻呂に贈りて詠める歌35首> 神さぶる 古木の皺に 光降り 野火の煙に 春立つらしも 朝寒に 冬は残れど 光降り 鳥鳴き飛びて 春となるらし 降り積める 檜葉の道ゆく 樹の下の かたへに草も 春や待つらむ 大池の 東は春の 苑ならし とりどり色の 遊べる見れば 風花の 舞ひてや来らむ 鶴見なる 野の上のポプラ ひとりかも立つ 沫雪の 流れゆくかも ポプラの樹 白き真綿の 種散るも見む ゆりかもめ いづちゆくらむ 大池の 空に飛び立つ 春べの青き 大石の ひとつありけり 日の差せば 陰影の生まれて ものや云ふらし 野芥子咲く 庭の片辺の 春や見む 背子が見しまま 描きしままに 朝寒の 冬の名残りや 吹く風の 流るる色に 春の覚めゆく 大池も 花の祭の 年経りて 鴨ゆく波の 白くのみ立つ 青々と なびける春の 生駒山 背子に恋ひつつ 笑みや贈れる ただそこに ありてありける 倒木の 片辺に枯れて 草の揺れけり雨止みて 君が手熟れの 筆走り 濡れて黒める 木々の息づく ポプラらも 並びて背伸び するならむ 空に駆け行く 児らの声して 雑木らも 人のまだ来ぬ 朝の間を 枝さし交はし 春をや踊る たな曇り 春風寒き 丘辺には まだ見ぬ夢の 薄き色あり がまずみは 照れる冬日に 散らずあり いのちの痕ぞ 葉に残しつつ いづちやも 魂のゆくらむ 蟋蟀の 夢と見えきや ひがれ葉の陰 やはらなる 春日の照れば 木々もまた ゆるり語らひ 始むるならし 太古より 我ここに在り 水底の 青き孤独の 時の記憶の 教へ子の 笑みの嬉しみ 大池の 水面に春の 空も笑むらし 大池の 水面に映す 春の笑み 見よとや背子の さし招くらむ 我が行きは 風のまにまに 生駒山 雲な隠しそ 見つつぞ行くに 薄ぎぬの 淡き紫 立ち流る 色にもはやしの 春見む我は 春風は 淡き色にぞ 吹くならむ 木の影揺らし 渡りゆく見ゆ あした見る 今日の夢かも 春日照る 白き坂道 来る人のあり 鶴見なる 風の丘辺の 白き道 ゆくなる背子に 春の日照れり 菜の花の 風吹き渡り ゆく丘の 風車は赤き 色の春なれ 風吹けば 風がままにと 大木あり 春の日照らば 何や求めむ 鶴見野は 春野の花の 盛りなり 照る日が丘の 木も芽吹くらし 野守ゆく 鶴見の広野 春霧れて 朝風寒く 大和し思ほゆ 橡の 鶴見の杜の 細き道 行けばうつぎの 芽吹きの青き 春の道 日の照る丘辺 やはらかく 行かめや我も 芽吹くその道 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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