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偐万葉田舎家持歌集

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2020.04.18
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 ​​ノ​ゲシとノボロギクは、両者を並べてみると、その違いは一目瞭然なのであるが、草花というものはそう都合よく並んでは咲いていない。
 多くは、別々の場所で、時を異にしてこれらの植物を目撃することになる。そして、植物にたいして特別な関心を持っている人は別として、我々は花や葉の形がどうとか、その付き方がどうとか、細部を見るのではなく、全体としての姿・形を漠と眺め、漠とした印象でこれを認識するというのが普通である。
 ということで、ノゲシとノボロギクを同一の植物と見誤るということも起こりうることとなる。先般、ブロ友のふろう閑人氏がノゲシをノボロギクだと間違ってブログに掲載されるということがありました。かく言うヤカモチも、同じような間違いをしていました。過去のブログ記事の中でノボロギクをノゲシと間違って掲載していたのでした。それは2011年4月21日の古い記事であったのですが、今回のふろう閑人氏の間違い記事に関連して、自身のノゲシの記事をチェックしていたら、この記事に出くわし、間違いに気がついたという次第。
(注)
 そもそも、ふろう閑人氏の誤解は当ブログの下記記事に関連して生じたもののようなので、ヤカモチとしても少し気になっていたのでありました。
<参考>ぼろは着てても こころの錦​ 2020.4.8)

 小生もブログを始めた頃は、草花などの知識も貧困で、名の知らぬ草花は勿論のこと、名前を間違って覚えている草花なども多くありで、ブログに花写真を掲載しては失敗が頻出で、今もそれは続いているのですが、花に詳しい友人からご指摘・ご教示をいただいたり、自身でもネット検索などで調べたりするうちに、すこしずつ名前を知る花の数も増えて来て、昔に比べればかなりその点は改善されつつあります。しかし、それ以上に知らぬ草花や近縁種などの似た植物が次々と立ち現れて来るので、相変わらずの感は拭えないというのが正直なところであります。
 それはさて置き、先日、銀輪散歩で恩智川べりを走っていたら、そのノゲシとノボロギクが並んで咲いているのに出くわしました。
 これは両者の違いを説明するのに丁度良い取り合わせではないかと、自転車を停止し、ただちにカメラを向けた次第。それが下掲の画像であります。
 両者の違いが、イマイチよくはわからないと仰っていた、ふろう閑人氏もこの画像をご覧になったなら、容易にその区別がお出来になるのではないかと思うのですが(笑)。

(ノゲシとノボロギク)
​ 左側の大きい方がノゲシで右側の小さいのがノボロギクです。
 両者は大きさも違いますが、葉の付き方や形も全然違います。
 この写真ではノゲシの花はまだ蕾状態のようですが、開花するとノゲシはタンポポによく似た花を咲かせます。これに対して、ノボロギクの方は上の写真の状態で成熟した花ということになり、この形のままで推移します。普通一般の花のように開花するということがありません。
(注)
 キク科の花は多数の花が集まって一つの花のように見えている。これを頭状花序という。花序とは枝上の花の配列状態を区分するための言葉である。一定の配列状態にある花の集団を花序という。個々の花の配列形態や咲く順序などによって​色々な花序に分類される。頭状花序というのはその一つである。
 頭状花序を形成している個々の花のことを小花という。小花には筒状花(管状花ともいう)と舌状花とがある。タンポポなどは舌状花の集団であるが、筒状花のみの集団やヒマワリなどのように周辺部が舌状花、中心部が筒状花という構造のものもある。
 筒状花は花弁らしきものが筒状で短いため目立たない。舌状花はその文字通り、1枚の花弁が舌状に大きく発達するので1枚の花ビラというように見える。
<追記/参考>
タンポポの舌状花を、先ほどの銀輪散歩で撮影して来ましたので、下に掲載して置きます。

 すなわち、これを要するに、ノゲシの花序は舌状花の集まりであり、ノボロギクの花序は筒状花の集まりなのだということである。
 キク科の花などは、正確にはこれを花序と言うべきであるが、我々は視覚的には花序を以って一個の花と認識し、そう呼ぶのが普通であるから、当記事に於いても花序とは言わず、花と呼ぶことにする。
​ ノゲシの花や蕾は一部垂れているのもありますが、多くは上を向いています。これに対して、ノボロギクの方は花の多くが下向きにうなだれています。内部で種子が成長し綿毛・絮が形成される時期になるとようやく上向きになるようで、やがて弾けて綿毛(冠毛)が顔を出します。その姿が襤褸をひっかぶっているようだというのが襤褸菊という名の由来だとする説がありますが、この姿を見るとそれも頷ける気がするというもの。

(ノボロギク)
​​
(同上)
<参考>ノゲシ・Wikipedia
    ノボロギク・Wikipedia
 花がうなだれるかどうかで似たもの同士を区別する草花としては、ハルジオンとヒメジョオンも同様である。

(ハルジオン)
 上の写真のように蕾がうなだれているのがハルジオン。
 ハルジオンの茎は中が空洞になっているので蕾の重さでうなだれてしまうのでしょう。茎がしっかり成長すればそういうこともなくなるので、花が咲く頃には上を向くものも出てくることになる。中には花が咲いても下を向いたままというのもありますが。
 これに対して、ヒメジョオンの茎は中に芯があるのでこういうことはなく、蕾の段階から上を向いている。
 まあ、花の向きがどうのこうの言っているより、茎を一本折ってみれば簡単に区別できるので、その方が手っ取り早いということでもありますが、これは乱暴狼藉、花からすれば「おやめくだされ、ご無体な。」でしょうから、お薦めできません(笑)。
 両者のその他の点での違いは、ヒメジョオンの方が草丈が高い。ハルジオンの花弁が糸状に細いのに対して、ヒメジョオンのそれは糸状ではなく少し幅のあるきわめて細長い花弁の形状をしている、などがあげられる。

(スギナとハルジオン)
 少しピンクかかった色の花であれば、ハルジオンと考えて間違いはないですが、花が成熟するとピンク色は消えて白色になるので、成熟した花同士では、色だけで区別は難しいことになる。
 まあ、言葉で言うと、まどろっこしくわかりにくいが、上のノゲシとノボロギクのように並んで咲いている写真があれば、簡単明瞭。しかし、ヒメジョオンはハルジオンより花の時期が少し遅いので、両者が並んで咲いている写真を撮るのはそう簡単なことではない。
<参考>ハルジオン・Wikipedia
    ヒメジョオン・Wikipedia
​​ 今日は、似た花の見分け方講座(笑)・基礎編でした。





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最終更新日  2020.04.18 16:17:39
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