「一高」といえば「いちこう」、第一高等学校。
今の東大駒場の前身。 以下、二高(仙台)、三高(京都)、四高(金沢)、五高(熊本)、六高(岡山)、七高(鹿児島)、八高(名古屋)ということなのだが、 このうちの「四高」。 てっきり「よんこう」と読むのだと思っていたら、そんな読み方をすると顰蹙を買うのだということを今日知った。 8月10日付『北國新聞』(金沢市)の1面コラム「時鐘」(じしょう)。 最後の締めもなかなかよろしいので、全文引用紹介させていただきます。 ≪「バンカラ」とは「ハイカラ」をもじった言葉である。 西洋風にしゃれた女性をハイカラさんと言い、その対極に登場した。 野蛮のバンが語源で、旧制高校生の代名詞になった 石川近代文学館で旧四高(しこう)の制服を着た説明員の解説が始まるという。 旧四高校舎を利用した建物だから面白い試みである。 本物のバンカラ四高生を見たことのない人が多いだろうからOBに話を聞いて役づくりに励んでもらいたい 若い人には注意事項がある。 間違っても「しこう」を「よんこう」と言わないことである。 昨今は、金大生でも「よんこう」と呼ぶ者が増えて四高OBの嘆きは深い。 数年前の創立記念祭では来賓が「よんこう」と発言して、ひんしゅくをかったこともある 「し」と呼ぶ理由を語れるのはOBでもほとんどいないが、こんな説がある。 「し」は士や志にも通じ、数字の四は一、二、三、四と上がる時は「し」と読む。 下がる時は「七、六、五、四」と「よん」になる。 上昇の気風が好まれる。 鹿児島の「七高」も「ななこう」ではなく「しちこう」だ 先輩が守ってきたことを尊重する、伝統とはそんなものかもしれない。≫ というわけで、「四高」「七高」が来年の漢検の問題に出るかもしれませんよ (^J^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
「四斗樽」をどう読むかみたいなやつですね。ことばの性格が違いますが、「四天王」とか「賤ヶ岳の七本槍」のような名数をネットの辞典で調べると、「七」の読み方のほうに混乱が多いようです。「ななほんやり」と読ませてしまう日本酒があるらしい。
ちょっとした疑問。Wikipediaで「帝国大学」を引くと「全国七大学総合体育大会」という交流戦の事が出てきます。これを「七帝戦」とも「七大戦」とも略していうらしいんですが、さてなんと読むのでしょうか。 (Aug 11, 2006 01:14:07 AM)
し斗樽は知ってますが、し合入りの焼酎はありません。質屋はひちやが正しいのか、しちやが正しいのか(ポーンショップなら知ってるというアメリカ通あり)。
日本語は難しい。終戦後いっときかなもじろんしゃや日本語をローマ字で表記しようという識者が跋扈したことがあります。 しかし、かのGHQも公用語を英語にしようとはしなかった。占領軍の文化レベルは今の文部科学省のエリート官僚より高かった? 失礼しました。」 タイトルは若い頃、関西式発音にしかなじんでなかった私が関東人と話をしたときに、こんぐらがってしまった単語です。商標制度?で思考停止したまま話が終わりましたが、表彰は結局選考外になりました。 (Aug 11, 2006 03:20:30 AM)
祖父が四高の卒業生でした。確かに生前「しこう」と言っていました。
七高には造士館というサブネームが付いていました。「しちこうぞうしかん」で覚えてしまっているので、七高という字を見ただけで造士館まで追加して脳内変換されてしまいます。 もし「よんこう」「ななこう」が正解だと今教えられても、この先間違い続けそうな気がします。思い込みはこわいものです。 ぢねんこじ 様の疑問について。七帝は「しちてい」です。当該大学の運動部にとっては七帝戦はビッグイベントで、グラウンド近辺でよく耳にしました。 七大という呼び方は、寡聞にして知りませんでした。「しちだい」?「ななだい」?どちらもありえそうな感じですが・・・ 更にちょっとした疑問。戦前は韓国の京城大、台湾の台北大を含めて九帝大だったわけです。「くてい」はどうもおさまりが悪いので、読みは「きゅうてい」でしょうか。そうすると降順の読み方になり、北國新聞説と合わなくなってしまいます。新聞説に説得力があるだけに気になります。どなたか正解をご教示下されば幸いです。 (Aug 11, 2006 09:07:08 AM)
日曜大工さん、いろいろ教えてくださってありがとうございます。お礼がてらにもう少し調べてみました。
まず、「七大戦」のこと。「七大戦公式Webサイト」によれば「七大戦(ななだいせん)」です。「『七帝』という略称は印象が良くないという意見も一部あり、実行委員会では『七大戦』と略して呼ぶようにしています。」とのこと。 次に「九帝大」。Wikipedia「帝国大学」によると、「『九帝大』とも呼ばれていたが、『旧帝大』と同音異義語であることと国外の旧帝大との交流が減ったことにより、現在は死語となっている。」という記述から、「きゅうていだい」と読むようです。 「七大戦」は今出来のことばだったんですね。 (Aug 12, 2006 02:18:43 PM)
ナンバースクールならではの言い回しは、多くあるようですね!例えば寮歌などは、ほとんど当時の学生が作ったものですが難解です。四高・南寮寮歌「北の都」では「二八に帰るすべもなし~」と歌いますが、16歳には戻れないという意味。この他、漢詩の素養などがないとちんぷんかんぷんです!
(Aug 19, 2006 12:07:45 AM)
ぢねんこじ さん、丁寧なお返事ありがとうございます。
「きゅうてい」に関する情報、なるほどと頷いています。 しかし、七帝って古い言葉になってしまったのですか、今は七大なのですか・・・ 七帝しか浮かんでこない私はもうオジサンなのか・・・ なんと言うか、意外な所で大ショックです。 (Aug 21, 2006 09:57:44 AM) |
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