テーマ:政治について(19786)
カテゴリ:ぼくの疑問符
ぼくの指紋は警視庁に登録されている。
べつに悪いことをしたわけではなく、外国籍であるわけでもなく、そのむかし新宿区早稲田の日本エスペラント学会に泥棒が入った翌日に、捜査への協力のためにぼくの指紋も提供したわけである。 30年も前の話。学生時分は日本エスペラント学会事務局に入りびたっていたからね。 指紋の登録があると何がいいかというと、ぼくが遺体として発見されたときに、身元確認の役に立つ。 わが国が専制国家となったとき、邪魔者になったぼくを冤罪で陥れるため、いずれかの犯罪現場にぼくの指紋をプリントして残すために指紋登録情報が悪用される、なんてことはあるかな。 ハハハ。国家がそこまで堕落したら、そんな藝の細かいことはしないよ。 * タイでは15歳以上の国民は指紋を登録する制度になっていて、おかげで平成16年のスマトラ沖地震後の津波による遺体のうち約4千体の身元を突き止めることができたという。 4千体? 数字の桁数に違和感があったが、ネットで調べたら平成16年のあの大津波の被災者は死者約22万人、行方不明者 (=死者) 7万7千名にのぼっていた。 東日本大震災を1桁上回る災害だったことを忘れていた自分を恥じた。 タイの遺体の身元確認の話は、日本経済新聞 平成23 年10月23日21面 (読書面) の戸島国雄 著 『タイに渡った鑑識捜査官』 (並木書房) の紹介記事で読んだ。 それによれば ≪04年のスマトラ沖地震による大津波発生直後、(著者・戸島さんは) 部下たちと共に被災地に入り、3ヶ月にわたって遺体の身元確認にあたった。 損傷の激しい遺体の指から指紋を採取。タイでは15歳以上の国民の指紋が登録されており、約4千人の身元を突き止めることができた。 東日本大震災が起きた今年。 震災直後の状況を知り 「日本でも、希望者だけでも指紋を登録できるようにすべきだ」 と (著者・戸島さんは) 強く感じている。≫ たまたまぼくの指紋は警視庁に登録されているが、もし任意登録の制度ができたら、ぼくは登録を希望するだろう。 ぼくがぼくであることを国家によって証明してもらえるように、DNA情報とか瞳孔データ、掌の静脈データなども積極的に登録するだろう。 日本の国家機関を、そのていどには信用しているのでね。 というか、日本の国家機関は根っから愚直な存在だと思っているので。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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