カテゴリ:ぼくの食堂
大柄のウェイトレスさんたちの姿は、半世紀前のコミックスで見たかも。皿運びのひとというより、レストランを演出する女優たち。
定番になっている Prime Rib Dinner をたのむと、鉄人28号の胴体のような銀色のカートが客席へ推されてきて、胴体をぱこっとひらくと巨大な骨付き胸肉のかたまりがいくつか、カリッとローストされて縦置きにしてあります。 焼き加減と希望のサイズを伝えると、料理人が肉塊からローストビーフを厚切りにしてグレービーソースをかけ、マッシュポテトや付け合せ野菜とともに出してくれる。 ロサンゼルスにある事業投資先の社長が 「きょうは肉を食べにいきますから」 というので、てっきりビーフステーキかと思っていたら、きらきらとしてやわらかなローストビーフだったのでした。 Lawry’s Roasted Prime Ribs of Beef ぼくが食べたのはさすがにこれより小ぶりの標準サイズ (Lawry Cut) で、焼き加減はもっとレアなところでお願いしました。 Prime Rib Dinner は、この 「ローストビーフ+付け合せ (マッシュポテトなど)」 にサラダとヨークシャープディング (卵たっぷりの付け合せの焼きパン) がついてきます。 Lawry Cut のセットで 39 ドルですから、良心的な価格です。 写真にある大ぶりのローストビーフはたぶん Diamond Jim Brady Cut で 49 ドルのでしょう。 37 ドルの English Cut なら、薄切りローストビーフ 3 枚で 37 ドルとなります。 ぼくらを連れていってくれたひとは 「ステーキが続くときは、これくらいがちょうどいいんです」 と言いながら English Cut をたのんでいました。食べやすそうでしたね。 Lawry's Original Spinning Bowl Salad 昭和13年創業以来の定番 Spinning Bowl Salad とはこれいかに。 巨大な銀色のボウルをさらに大きな氷水入りのボウルに浮かべて、くるくるくるっとスピンさせるのですね。 ボウルのなかはレタスのざく切りでいっぱい。赤いビーツの細切りやゆで卵のみじん切り、クルトンなども載っている。 半世紀前のウェイトレス姿の “女優” さんたちが、このボウルをくるくるさせながら、シェリー酒入りのドレッシングを頭上高くから たらたらりと垂らし、さくさく混ぜて出来上がりです。 この写真くらいが1人分となっております。 ローリーズが誇るサラダ作りの儀式は、肉切りの儀式に先立って行われ、お客たちは “女優” さんから前菜のたっぷりサラダをサーブされたあと、食べ終わったころにようやくまた “女優” さんが来て肉のサイズ・焼き加減・付け合せを聞かれるのですね。 付け合せのベークト・ポテトは大ぶりのじゃがいも。 ここでまた “女優” さんとのやりとりが。バターやかりかりベーコンみじん切り、青ねぎのみじん切りをかけるかと聞かれます。 「ベーコンとねぎ」 と隣の御仁が言うと、“女優” さんは手早くじゃがいもを切り広げ、大きな匙に山盛りのベーコンと山盛りの青ねぎをかけ、さっさっさとじゃがいもに混ぜ込んでサーブしてくれるのであります。 こちらのサイトで雰囲気が写真でご覧になれます Lawry’s The Prime Rib, 100 N. La Cienega, Beverly Hills, CA 90211 ダウンタウンにあるオフィスからラッシュアワーに移動するとずいぶん遠かったので、じつは 「アメリカでステーキ食うのに、わざわざこんな遠出しなくてもいいんじゃないの?」 という思いがあったのですが、来た甲斐ありと大いに納得させられたのでした。 ぼくらを連れていってくれた皆さんに感謝をこめて、詳報させていただきました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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