カテゴリ:世界を見る切り口
勤務先の新人社員も、おどおどした感じが消えて頼もしくなりました。
「企業の社会貢献」ということがとみに問われる昨今ですが、若いひとを一人前の社会人に育てていくという当たり前といえば当たり前の基本が、じつは企業のだいじな社会貢献なのかもしれません。 突然こんな話題を持ち出したのは、新卒一括採用の習慣が日本の若年層(じゃくねんそう)の失業率を大きく下げているという事実を知ったからです。 リクルートキャリア「就職みらい研究所」の岡崎仁美所長によれば ≪日本の若年者(じゃくねんしゃ)(15~24歳)の失業率は、アメリカ、イギリス、フランスなどの諸外国に比べて低い。 2013年の若年層の失業率は、アメリカ15.5%、イギリス20.9%、フランス23.9%に対し、日本6.9%となっている。この差の一因に「新卒一括採用」の存在があります。≫ (産経新聞 平261217・15面「就活コンシェルジュ」) 採用結果の効率性だけを考えれば、新卒採用はできるだけ減らし、それなりに業務経験を積んだ30代の働き盛りを雇用するほうが、「採用ミス」を減らせるかもしれない。 新卒一括採用があるから日本社会では転職が難しいというところもあるわけで、これまでわたしは新卒一括採用はできるだけ減らして中途採用者で雇用の半分くらいを確保する体制にもっていくのがあるべき姿だという持論だったわけです。 しかし、もし日本社会がそちらに舵を切ってしまうと、20代前半の未熟な青年諸君を企業は取ろうとしなくなってしまう。イギリスやフランスなみに、若年層の失業率が20%台に達したりしたら、それは「よい社会」だとは言えない。 そんなことを考えさせられた数字でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Dec 29, 2014 07:58:08 PM
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