カテゴリ:石井裕之さん
「チギレグモノ、ソラノシタ」 石井裕之 著 小学館 “やみ鍋”ってあるじゃないですか。いや、最近は流行って無いみたいだから若い人は知らないかな。真っ暗な所で鍋をみんなで食べるのですが、具が内緒なのです。内緒と言っても その具はみんなで持ち寄った物だから、ろくな物で無い事はみんな知っているのです。草履とか靴下、体の毛とか、爪とか・・・気持ち悪い食べ物でない物ばかりを見えない所でつつくのです。要するに、会食ではなくゲームなのです。 「気持ち悪―い!」とか言ってバカ騒ぎをするのですが、これって失敗やトラブル、引いては挫折を楽しんでいる遊びです。 嫌な事も、楽しめば楽しめるというゲームです。 この小説でも、7人の若者が失敗を経験します。 「失敗は成功の素」とよく言われますが、成功に昇華出来にくい失敗も沢山有ります。やみ鍋というイベントなんかは、成功の反省材料には成らないですからね。詐欺師に騙された事を成功の素にしたところで人間不信に成るだけですからね。他人を疑う事が成功に発展するとは思えません。 失敗を反省する事は大切です。でも、成功者は同時に失敗をやみ鍋のように楽しんでいるのです。 失敗を楽しむってイイですよ。ちなみに自分で選択して楽しんだ“やみ鍋”は、今後一切、再来する事は無い。 横尾けいすけ Yokoo Keisuke mail to keisuke450@gmail.com お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.01.21 06:49:36
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