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2011.12.07
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カテゴリ:松井冬子
松井冬子の表現する世界は、平和に暮らす人から見ると、一見異様だ。
この「浄相の持続」という作品などは、冬子の特長が分かりやすい。

浄相の持続

・・・ようするに、
  若い女の 腹が切れて
  横たわっているのだ。・・・

当初見た時、女は他者より殺害されたと感じるが、よく見ると、この女は薄ら笑いを浮かべているのだ。
人は殺されるときに笑うだろうか。
また、美しい花の咲く所を現場に選ぶあたりも、他殺でなく自害である想像が消し去らないのだ。自分の最期を飾る場所を選んだとしか思えないのだ。
さらに言えば、裂かれた子宮には、恐ろしいことに 新たな生命が確認できるのだ。

この絵を見たとき、生々しいはらわたにまず視線が行ってしまうことに気付いてほしい。もし腹が裂けていなかったら、裸体の女の何処に視線が行ったであろう。それは乳房かもしれない、性器かもしれない、美しい顔かもしれない。しかし、はらわたを現すことによって、その美しさは全てキャンセルされてしまうのだ。万一、この女が自らを殺め、腹を切り乳房を裂き、その姿を誰かに見せしめんとするならば、そこにはどういう主張があるのだろうか。

(続く)

横尾けいすけ Yokoo Keisuke
mail to keisuke450@gmail.com







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最終更新日  2011.12.07 22:50:29
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