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カテゴリ:作品レビュー(日本映画)
この映画を見た感想としては、まず「久々に本格的な映画を見た」
という思いである。しかし、この映画、よくよく考えれば、かなり 異色の内容である。人間側のドラマが非常に淡白である。そもそも 対立がなく、悪役が存在しない。それどころか人間側の主人公がほ とんど不在である。確かに浅野忠信演じる柴崎と香川照之演じる宇 治が中心になって展開するが、この二人の人間ドラマではない。 悪役としては陸軍当局の面々が登場するが、決定的な悪役ではない。 対立としては山岳会がいるが、これもドラマを盛り上げる対立とは なっていない。 人間側のドラマはかなり薄味であるが、それでもたっぷりと満足感 にひたれるのは、これら人間ドラマを通して劔岳のすごさを描いて いる点であろう。つまりこの映画の真の主人公は劔岳に代表される 自然であり、時の流れである。 それらに比べて人間についてはその卑小さが際立ってくる。それを 最も効果的に表現したのはこの映画では一応の悪役を割り当てられ ている陸軍当局の面々である。 この映画が異色であるのは、直接に感情に訴えていないという点で あろう。理性で鑑賞すべき作品である。 このような映画が現在の日本映画には少なすぎるのではないだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年08月10日 04時15分30秒
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