山口では、C57の「SLやまぐち号」を撮影するのに加え、もう1つの目的がありました。それは昔の塗装にもどった0系新幹線を撮ることです。
大阪に住んでいますので、今のところ、その気になって早起きさえすれば、毎日でも0系新幹線を新大阪駅で撮影することができるのですが、新大阪駅の場合、
ホーム端ではほとんど真正面からしか撮影できないのと、反対ホームからでは、晴れていると逆光になるという欠点があります。新山口駅の場合、中央に通過線がありますので、適度な引きをもって撮影することも可能です。こうしたことから、津和野行きの「やまぐち号」を見送ったあと、もう一度、新山口駅へと引き返しました。
夏休み中のお盆をひかえた時期ですので、新幹線ホームにはそこそこの人出がありました。また、私と同様、0系新幹線ねらいのファンも数人、ホームで見かけました。引退を11月にひかえ、カウントダウンが始まっているので、当然のことかもしれません。
若かりしころ、新幹線は撮影対象ではないと思っていました。同じ電車だから選り好みせず撮影すればよかったのに、変なこだわりを持っていたのです。若かったのですね。今はそうしたこだわりを捨て、鉄道に関係するものであれば何でも撮影するようにしています。海外の鉄道を撮影するなんてことは、若いころの自分なら決してしなかったでしょう(これまた変な国粋主義、国鉄至上思想を持っていたのです。笑)。そんなことを思い出しながら、目の前の0系新幹線にレンズを向けていました。