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政治家の権威も、病院の先生の権威も、警察官も、すべて聖職と言われていた人の権威は地に落ちています。もちろん、学校の先生も。
連日、先生の不祥事が報道され、また、先生のサラリーマン化が指摘されています。 ある人は、権威というものは、悪の元凶だといます。権力をカサにきた、脅しを背後にもった権威は、私もツバを吐きたくなるところです。 しかし、子どもの立場、特に小学生にとって、(私はどうしても、小学生中心の世界です)、世の大人、すべてが、権威の失墜した人間ばかりだったら、その子の成長はどんな影響を受けるでしょうか? タカタン先生が書き込んで下さいましたように、大脳の発達の点からも、冷静に批判精神を使えるのは、14才以降のことのようです。それまでの子どもの世界は、覚えていませんか? まだ、マントを着て空を飛べるんです。 サンタクロースは、ちゃんとやってくるんです。赤ちゃんは、コウノトリか、天使が運んでくるのです。 (いつからだろう、空を飛べなくなったのは? 一度飛べなくなると、ほとんど二度と飛べないみたいです) そして、それは意味のない非科学的なことではなくて、内面を豊かにして、「自分」を形作る重要なステップだと言われています。少し大きくなるとこの時期の世界を忘れてしまいますが、この時期、ファンタジーを育ててこれなかった子どもは、大きくなってから、幼児性を出してしまうか、主体性をもてないで、他人に振り回されてしまう心配があるそうです。 何より、子ども自身が、身近に、尊敬する人を求めています。これは、本能の欲求です。何も、イチローやマツイが側にいなくたっていいんです。「すっご~い」と子どもに思われる人と触れあえればいいんです。大人が尊敬する点と子どもが目をキラキラさせる点は違います。ちょっとした手作業に、尊敬の念をもつものです。もし、職人がお近くにいましたら、作業をみせてあげてください、もう、スターそのものです。 もちろん、お父さん、お母さんは、第一番の尊敬対象です。たとえ、どんなボンクラ父ちゃん、母ちゃんでも、育ててくれているだけで、神様なんです。(虐待の問題は、おいといて) でも、ちょっと大きくなって、児童期に入ったら、親以外の尊敬対象をもちたい、と当然、心が欲求しているのです。 それなのに、最近の社会は、よってたかって、子どものスターつぶしばかりをしています。もしかして、親も子どもの想像の翼を折ることに、専念していないでしょうか? 大人のクールな目からみれば、どんな人も欠点をもっていることは、わかります。善意と悪意はセットになっています。 しかし、子どもの発達のためには、人の良い点、尊敬すべき点に注目させ、子どもの世界をあこがれでいっぱいのワンダーランドにしてあげるのが、愛情ではないでしょうか? そこで、学校の先生の問題です。親以外に、最も尊敬対象となりやすい、というよりも、ならなければいけないのが、学校の担任の先生です。特に低学年の子どもにとっては、先生は神にも等しい存在です。その権威を親が傷つけることは、極力さけなければなりません。親からみれば、先生もただの人で、悩みをかかえて四苦八苦していることは、当然わかります。しかし、ここは、子どものために、サンタクロースが、まだ生きていられるように協力していきたいものだと思うのです。 この意味で、私は教師は聖職だと思います。サラリーマンであることは事実ですが、扱っているもの、役割分担が、あまりにも特殊です。子どもは知識や技能を切り売りする技術屋教師を求めていません。効率的・能率的に教えてくれるマシーンにあこがれてはいないのです。そうではなく、身も心もあこがれて、尊敬できる人間のモデルを欲しているのです。 最近の学校は、あまりにも、教師から、子どもとの感情的・心情的ふれあいの場を遠ざけてしまいました。テクニックや方法論に走っているように感じます。ティームティーチングもいいです。情報教育もいいです。しかし、教師の人間性こそ最大の重要課題ではないでしょうか? どう、子どもの内面と向き合っていくのか、触れあって愛情を注ぐのか、これに精力の8割をかけてほしい。 あの、スクールカウンセラーはなんですか?! 困ったときは、日常の面識もない、知らないおじさんに、相談しろ?? これでは、教師は要らないと思います。第一、子どもの心を把握しないで、授業ができるなんて、ちゃんちゃらおかしいと思います。 だから、学級崩壊が起きるのです。 子どもにとって、授業技術がヘタクソでも、たとえ、バカでマヌケでも、子どもにあふれんばかりの愛情を注ぎ、一人ひとりの子どもと内面で深く触れあってくれている人の言うことを、絶対ききます。故に、そういうクラスは勉強もできるようになるのです。テクニックは2の次、3の次なのです。そういうクラスでは、子どもの方が先生のカバーをしてくれます。先生を助けようと団結します。 先生を子どもが感激で泣かしてしまいます。それを見て、子どもも感激で泣き出します。 子どもにそういう経験をさせてあげませんか? 塾や習い事に使うエネルギーをちょっと分けて、かけがいのない、子どもの「空飛ぶクラス」を作るために、教師も親も協力しあいませんか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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