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楽天・日記 by はやし浩司

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2007年02月25日
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カテゴリ:日々の随筆

●おばあちゃんの尻

+++++++++++++++

毎日、一日数回は、母の尿取りパット
を取り替えている。そのたびに、当然の
ことながら、母の尻を見る。

母も、昔は、(女性)だった。しかし
今は、見る影もない。

だから、ときどき、ふと、こう思う。
「ワイフもいつか、こうなるのかなア」と。

で、そう思ったつぎの瞬間、
ワイフの尻が、美しく思えるから不思議。

+++++++++++++++

私「あのなあ、ぼくね、最近、お前の尻が、きれいに見えるようになってきた」
ワ「あら、どうして?」
私「毎日、バーサンの尻を見ているうちに、そう見えるようになってきた」
ワ「お母さんのお尻と、比較しないでよ」
私「うん。それはわかっている。でも、母だって、昔は、女性だったんだよ」
ワ「当然でしょ」
私「でも、今は、見る影もない。形も、丸めた新聞紙みたいだし、色もすすけている……」

ワ「だれだって、90になったら、そうなるわよ」
私「お前の尻も、そうなるのか?」
ワ「あのね、女性のお尻というのは、もともと、そんな、きれいなものじゃないのよ」
私「そんなことはない。女性の尻は、きれいだよ。白く、脂がのった女性の尻は、まさに芸術品だよ」
ワ「女性には、わからないわ。……それが男の心理なのかもね」と。

 母の介護をするようになって、毎日、いろいろと、新しい発見をしている。副次的効果と書くべきか。母の尻を見ているうちに、それまでは気づかなかったが、ワイフの尻が、きれいに見えるようになってきた

 しかし本当のところは、「尻」の話ではない。女性の「体」の話でもない。そういう会話をしながら、私は本当は、ワイフに、こう言いたかった。「お前の尻が、どんな尻になっても、ぼくは、いつまでもお前の尻を美しいと思うよ」と。

 しかしそんなことを言っても、ワイフは、ぜったいに、本気にしない。そういう話をすると、いつもケラケラと笑って、こう言う。「あなたは口がうまいから」と。だからそれ以上は、言わなかった。

 しかしこんな自信はできた。

 いつか、ワイフが寝たきりのような状態になっても、私なら、ワイフの便の始末はできる、と。

 ……ということで、人は、歳を重ねながら、つぎの時代の準備を始める。若いときは、そんなことは考えもしなかった。とくに子育てに夢中になっているときは、そうだった。子どもの未来だけを考えて生きていた。が、ふと気がつくと、そこにあるのは老齢。

 老齢になるには、その準備が必要。今日は、母から、それを学んだ。

 ……とまあ、むずかしい話はさておき、ここで教訓。もしあなたが、あなたの妻のお尻を見飽きたら、どこかの高齢な女性のお尻を見せてもらうといよい。ついでに、いろいろと介護してみるとよい。便の始末もしてみるとよい。あなたはあなたの妻のお尻を、かならずや見なおすことと思う。ホント!





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最終更新日  2007年02月25日 20時37分45秒
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