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楽天・日記 by はやし浩司

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2008年05月20日
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カテゴリ:日々の随筆
●ディズニー・シー(Disney Sea in Tokyo)

+++++++++++++++

孫の誠司と、ディズニー・シーへ
行くのが、ここ数年の夢だった。

その夢はかなった。
が、しかし……。

+++++++++++++++

●計7人!

もうすぐ孫の誠司が、満6歳になる。
正確には、2008年の8月に、
満6歳になる。

私とワイフは、いつもこう言いあっていた。
「誠司が来たら、ディズニー・シーへ
連れていってやろう」と。

その日は、やってきた。

5月の連休をはさんで、日本へ来るという。
その日にあわせて、私たちは予定を組んだ。

最初は、私とワイフ、それに誠司の3人だけで
行く予定だった。

が、それに長男が加わった。
「誠司が行くなら、ぼくも行く」と。
それで計4人になった。

私たちは、そのつど旅行社に足を運んだ。

で、そのことを二男に電話で連絡すると、
二男夫婦、それにもうひとりの孫の芽衣も、
いっしょに行く、と。

計7人になった。

私にとって、人生で最良の日になる予定だった。

しかし現実は、甘くなかった。

●予定変更

二男が来日したあと、数度、予定が変更になった。
最初から、夜行バスで行くつもりだった。
が、それについて、満2歳の芽衣には、無理だろうということになった。
二男がそう言い出した。

「バスの中で、おとなしくしているだろうか?」と。

芽衣が行かないということになれば、だれかが、浜松に残らねばならない。

……ということで、二男夫婦と芽衣が、浜松に残ることになった。
旅行をキャンセルした。

またまたもとの計4人になった。

が、そのたびに、旅行者へ足を運び、頭をさげ、
キャンセル料を支払わねばならない。

いや、実際には、二男が来日したあと、一度は、「誠司も
行かない」ということになり、旅行すべてをキャンセルした。

こうして(申し込み)→(キャンセル)を、3度、繰りかえした。
(3度だぞ!)

計7人で、10万円ほどの旅行だったが、支払った
キャンセル料だけでも、5~6万円になった。

で、最終的には、私とワイフ、誠司と長男の、計4人で
行くことになった。

●マイナス10度

当日は、小雨模様だった。
前線が、北からおりてきていた。

その2日前、私とワイフは、富士山に登っている。
5合目までバスで言ったが、気温は、そこで22度。
暑さを感ずるほどだった。

……ということで、ディズニー・シーへは、夏場のような薄着ででかけた。

しかしこれがまちがいだった。

ディズニー・シーへ言ってみると、気温は、10数度。
あとでタクシーの運転手に聞くと、「昨日より、今日は、10度ほど低いです」と。

おまけに小雨。

ディズニー・シーの正面の門をくぐったときから、
私たちは、ブルブルと震えだした。

が、そこで長男が、ダウン。
数日前から、風邪気味だった。
それが、ディズニー・シーへ来て、とたんにひどくなった。
長男は、そのまま救護室へ。

結局、誠司を間にはさんでの、私とワイフの3人の行楽となった。

●寒い!

私たちは、それぞれ1~2枚の上着をもってきた。
しかしそれほどまでの寒さになるとは、思ってもみなかった。
上着は、バスの中に置いてきてしまった。

「寒いね」
「上着をもってくればよかった」と。

ワイフとたがいに、そんな会話を繰りかえした。

見ると、誠司が、鼻水を出しているではないか!
これには仰天。
私たちは、誠司に、合羽(かっぱ)を2枚、重ねて着させた。

が、こうなると、旅行どころではない。
昼を過ぎるころには、「電車で帰ろうか」という話まで、出た。

その点、当然だが、バス旅行は、融通がきかない。

バスが出発するのは、午後10時30分。
「開園から閉園まで、まるまる1日、ディズニー・シー・コース」という
あの歌い文句が、うらめしく思えた。

「10時まで、こんなところにいたら、みんな風邪をひいてしまうよ」と。

●ホテルへ

私たちは、近くのホテルに入ることにした。
案内の人に言われるまま、入ったホテルが、ディズニーランド直営(?)の、
Rホテル。

フロントで、午後10時まで過ごさせてほしいと言うと、1人、4万円です、と。
「午後3時を過ぎますと、一泊料金です」「今日は土曜日料金です」と。

時計を見ると、針は、午後3時10分を示していた。

4、5時間、部屋で過ごすだけで、計12万円!

私は別のホテルをさがすことにした。
幸い、誠司の鼻水は治まっていたが、油断はできない。
自分の子ならまだしも、孫となると、責任は重大。

雨の中、私は傘をさして、通りへ出た。

10分ほど歩いたところに、ビジネスホテルが一軒あった。
しかしそこでも、同じようなことを言われた。
料金は、1人、1万8000円。

しかしそんなところで、午後10時まで、何をして過ごすのか?
……というようなことを相談すると、フロントの男が、近くに、
温泉ホテルがあることを教えてくれた。

「あそこなら、ゆっくりとくつろげます」と。

私はその温泉まで歩いた。

●温泉ホテル

行ってみると、大きな温泉ホテルだった。
3階が、フロントと休憩室。
4階が、風呂場。
5階が、休憩室で、6階にレストラン。

料金は、1人、2500円。

「これならだいじょうぶ」と、私はそのままタクシーを呼び、Rホテルへ。
ワイフと誠司、それに長男は、そこで待っていた。

……といっても、そういう日だから、タクシーが来るまでに、
15分ほどの時間がかかった。
あとで計算してみると、私は、40分以上、雨の中をさまよい歩いたことになる。
靴は、雨でズブズブに濡れていた。

私たちは折りかえし、そのタクシーで、温泉ホテルにもどった。

●誠司

誠司はワイフに渡した。
そのまま私と長男は、「男湯」に。

しかし入ってしばらくすると、館内アナウンス。
「はやし浩司さんは、すぐフロントへ」と。

私は、誠司が事故でも起こしたのでは……?
あわてて半裸のままフロントへ。
そこにワイフと誠司が立っていた。

「裸の女の人を見たら、びっくりしたみたい」と。

私が誠司のめんどうをみることにした。
風呂の中で暖まれば、鼻水も消えるだろう。
そう考えた。
が、誠司が温泉に入るのは、そのときが、生まれてはじめて!
つまり、初体験。

まず、裸にするのが、たいへんだった。
ああでもない、こうでもないと、服をぬぐのを、いやがった。
つぎに湯船に入れるのが、たいへんだった。

足に湯をかけただけで、「I am burnt!(やけどする)」」と泣いた。
私は誠司をしっかりと抱きながら、「だいじょうぶ」「ぼくを信頼しな」と。

湯船はいくつかに分かれていた。
その中でも一番右手奥にある湯船の湯が、ぬるいのがわかった。
私はそこへ誠司を入れようとした。

そこでも誠司は、「NO」を繰りかえした。
が、そこに小学2、3年生の女の子がやってきた。
とたん、誠司は、風呂の中に。

どこかのプールと勘違いしたらしい。

●ハラハラ、ドキドキ

が、そこは子ども。
ひとたび遊び始めると、夢中になって遊び始めた。
しかし風呂には、あちこちに段差がある。
足をすべらせてはたいへん。
私は常に誠司の脇の下に手をかける。
が、誠司は、それをいやがった。

「ぼくは立てる」「ぼくはだいじょうぶ」と。

大きなボタンを押すと、泡がボコボコと出る装置があった。
先の女の子に、5歳くらいの男の子が加わった。
誠司たちは、その装置を使って、遊び始めた。

こうなると私にとっては、温泉どころではない。
ハラハラ、ドキドキ。
その連続。

「もう、風呂から出よう」「NO」と。
2人で、押し問答を何度も繰りかえした。

あとで時計を見たら、私たちは1時間以上も、風呂の中にいたことがわかった。

「入るのに、一苦労、出るのに、一苦労」と、私がワイフに話すと、
ワイフは、楽しそうに笑った。

●食事

6階がレストランになっていた。
そこで4人で、食事。
風呂から出て、長男も、気分がよくなったらしい。

私は、いくら丼、ワイフは、……?、(忘れた!)、長男はカツ丼、そして誠司は、
子ども定食を食べた。

見ると、前の席に、風呂で会った女の子が座っていた。

風呂の中では、私はメガネをはずしていた。
顔はよく見えなかった。
しかし誠司は、その女の子をよく覚えていた。
親しげに、たがいに笑いあっていた。

私たちは、食事に夢中になった。

ほっと、一息。また、一息。

時計を見ると、午後8時を回っていた。

●帰る

ディズニー・シーは、私たち夫婦にとっては、やや期待はずれだった。(ゴメン!)
誠司が楽しめばと思ったが、誠司には、まだ早すぎた。
長男は、救護室で横になっていただけ。

それに加えて、あの寒さと、雨。

何がよかったのか、悪かったのか?
はっきりとわからないまま、9時少し過ぎ、温泉ホテルを出た。
タクシーで、バスの駐車場へと向かった。
バスには、私たちが一番乗りだった。
乗って、私たちは、そのまま眠りの支度(したく)を始めた。

「人生、最良の日になるはずだったのに……」と私。
「残念だったね」とワイフ。

結局その日は、ほどほどの日になってしまった。
期待が大きすぎた分だけ、落胆も大きかった。
内心では、コリゴリと思った。
しかしそれは言わなかった。

ワイフも同じ気持ちではなかったか……?

私はそのまま目を閉じ、眠ってしまった。
バスが駐車場を出たのさえ、気がつかなかった。

目をさますと、どこかのサービスエリアへ、バスが入るところだった。
誠司は、ワイフのひざで、安らかに眠っていた。
それを見て、私は、また目を閉じた。

……以上、人生最良の日を記録するために……。






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最終更新日  2008年05月20日 06時23分32秒
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